
”痩せるために運動をしなければ”と思うけれども、”筋トレやランニングなんかはつらそうだからできない・・・ジムに行くのがめんどくさい・・・そもそも運動が嫌いだ・・・”などと考えつつ、結局何もしていないあなたにおススメな運動があります。
それは有酸素運動です。むしろ、あなたのように普段から運動してない人にとっては、きつくて辛い筋トレ(無酸素運動)やランニングよりも、有酸素運動のような軽い運動の方がダイエットに効果的です。
しかも有酸素運動なら通勤時間や隙間時間を利用してできるので、忙しい人でもできます。
そこで今回は、有酸素運動ダイエットの効果的な方法をご紹介します。
この記事の目次
軽い有酸素運動の方がダイエットに効果的
「有酸素運動」とは、筋肉に比較的弱い力を継続的にかけていく軽度または中程度の運動のことです。ウォーキング、ジョギング、サイクリング、エアロバイク、エアロビクス、アクアビクスなどです。
では何故、このように負荷の軽い有酸素運動がダイエットに効果的なのでしょうか?
有酸素運動で体にたっぷりと酸素を取り込む運動をすることよって、酸素で体に溜め込まれている脂肪を燃やしていくことができるからです。
一方、筋トレや短距離走など「無酸素運動」は、脂肪を燃やして痩せる運動というよりも、筋肉を鍛える運動です。
筋肉を鍛えれば基礎代謝が上がるので、有酸素運動と無酸素運動を両方行った方がダイエットにより効果的なのですが、運動不足や運動嫌いの方が両方やるのは無理だと思います。
ですから、まず、有酸素運動の方だけでいいのでやってください。
ただし、有酸素運動は続けなければ意味がありません。痩せたからといって運動を全くしなくなると、いずれまたもとの通りになってしまいますよ。
だからこそ無理なくできる有酸素運動を続けて習慣にしてほしいのです。
正しい有酸素運動のやり方
何でもそうですが、正しいやり方で行わなければ、良い効果を得ることは難しいです。
有酸素運動も、いつ、どのように、どのくらいの時間をかけて行うのが効果的なのかをちゃんと把握して無駄な努力をしないようにしましょう。
軽い運動から始める
運動するのに慣れている方は、この項目は飛ばして結構です。
普段から運動不足とか、運動が嫌いな人が急に運動をし始めた場合、最初はとてもきついですし、太り気味の場合は体がとても重く感じます。
体力が落ちているので、ほんの少しの有酸素運動でもすごく疲れてしまうという場合があります。
このように最初から大変な思いをすると、続ける気力がなくなってしまいますし、ますます運動嫌いになってしまいますから、運動慣れしていない人は軽く慣らす程度の運動やエクササイズから始めてください。
無理に負荷をかけて「一気に痩せよう」などとは思わないようにしましょう。
たとえば、ウォーキングを始める前にストレッチ運動をしますが、その時点でキツイと思った、疲れてしまったということならその日はウォーキングをしないでおきましょう。
そういうときはウォーキングコースを下見がてら散歩するというようにマイペースで行っていきましょう。
効果的な時間帯に行う
一日のうちいつ有酸素運動をすれば最も効果的なのでしょうか?
痩せやすい時間帯は朝か夕方です。自分の環境やライフスタイルに合わせてどちらか続けやすい時間帯を選んでください。
朝、起床1時間後で朝食前
朝、お腹が空いているときに有酸素運動をするのは効果的です。
何故なら、朝食をとる前に運動すると、体は体内に溜め込まれた脂肪を燃やしてエネルギーにするからです。
食後に運動した場合は、体内の脂肪ではなく、今食べた食事からエネルギーをとろうとするので余分な脂肪は燃やされません。
朝食を食べないで運動することに不安を感じる場合は、果物だけを食べましょう。または自家製で砂糖の入っていない、野菜ジュース、果物ジュースを飲んでから運動しましょう。
果物や野菜は消化が良く胃をすぐに通過してしまうので、消化の為にエネルギーを奪われることがなく、体内の脂肪を燃やしてくれるからです。
起床1時間後のタイミングが良いという理由は、起床1時間後なら交感神経が上がっていく時間帯になるので、体が活動的になり始めるからです。
ただし朝はまだ体が起きていないので、激しい運動をするとケガをする恐れがありますから、朝の運動はウォーキングをおすすめします。
また、朝の体はまだ硬いので、運動する前に必ずストレッチをして体をほぐしケガや転倒を防ぎましょう。
夕方4時ごろで夕食前
夕方の4時ごろ、夕食を食べる前のタイミングで有酸素運動するのは、朝よりもダイエットに効果的です。
何故なら午後4時ごろは、人の体温が最も高くなり、交感神経も最も高くなる時間帯ですので、体温の上昇が脂肪を燃焼させ、交感神経が代謝の動きを促してくれるのでダイエット効果があるのです。
朝よりも夕方の方が体の筋肉がしっかりと活動できる状態にあるので運動効果が上がります。
また、夕食前で空腹なので体内の脂肪を燃やしてくれます。
さらに、夕方の時間の運動は成長ホルモンの分泌が促される時間ですから、ダイエット効果が期待できます。
成長ホルモンは、傷ついた細胞を修復してくれるホルモンですが、細胞修復を行う際に体内の脂肪を分解して、脂肪を燃焼させるので「瘦せるホルモン」とも呼ばれるありがたいホルモンです。
20分以上行う
有酸素運動を開始してから15分から20分までの時間は、血液中の糖質や脂質が先にエネルギーとして使われます。その後になって、体に蓄えられた脂肪を燃焼させたエネルギーが使われます。
運動不足の人は20分間もできないかもしれないのでそんなときは無理をしないでください。20分以内の運動でも血液中の脂肪は燃焼されるのですから、無駄ではありません。
毎日有酸素運動を続けていれば、20分間無理なくできるようになりますから頑張りましょう!
正しく呼吸する
物を燃やすときに、空気が足りないと火が良く燃えませんし、消えてしまいますよね?
それと同じように、体内の脂肪を燃やすためには酸素が必要ですから、有酸素運動をしてたっぷりと酸素を体に取り込むようにしましょう。
効率よく酸素を体に入れるには、深い呼吸が必要です。
深い呼吸とは、酸素を長く吸い込んで、長く吐き出す呼吸で、吸う息よりも吐く息の方を長めにします。
運動で息があがると呼吸が短めになってしまうので、有酸素運動をする前に呼吸の練習をしてみましょう。
適度な運動量でおさめる
有酸素運動は20分以上やった方が効果的ですが、長い時間やればいいというものではありません。やり過ぎたり、負荷をかけすぎたりしては疲れるだけで脂肪燃焼効果がありません。
脂肪燃焼効果が最適なのは、有酸素運動時の最大心拍数の40%から60%の間だと言われており、この範囲よりも心拍数が多くなると体に与えている負担が大きくなってしまうので、脂肪燃焼の効率が悪くなってしまいます。
自分が行っている有酸素運動が脂肪燃焼に効果的な”適度な運動”になっているかどうかは、運動中の最大心拍数を測れば分かります。
最大心拍数の計算方法は、”[220] マイナス [自分の年齢]”です。
でも、心拍数を測らなくても見分ける方法があります。
息が浅くなったり、息切れがするようでしたらその運動はあなたにとって心拍数が上がり過ぎるきつい運動ということですし、そのまま続けても脂肪燃焼効果はありません。
休憩をとる、やめる、またはスローダウンしてゆっくりとした運動に切り替えましょう。
最も手軽な有酸素運動=ウォーキングの効果的なやり方
運動不足の方でも、運動嫌いの方でも比較的やりやすい有酸素運動はウォーキングではないでしょうか?
ウォーキングならジムなどに行く必要がなく、通勤時間や隙間時間を使ってできる運動ですし、筋力アップや基礎代謝アップ、健康効果も期待されます。
でも何気なく歩いているのでは効果がありませんので、ダイエットに効果的なウォーキングの方法をご紹介します。
痩せるウォーキングのやり方
有酸素運動は毎日続けることによってダイエット効果が出てくるものですが、”運動を毎日続けることは難しい”と思いませんか? でもウォーキングなら毎日できるのです。
通勤中、勤務中、散歩、買い物などの日常で普通に行っている歩き方を有酸素運動のウォーキングに変えてしまえばいいだけです。
「美コア」主催の山口絵里香さんは生活習慣でしっかりとトレーニングできる「アクティブウォーク」エクササイズやり方を考案しました。この歩き方はダイエットに効果的なウォーキングですので、動画を参考にしてやり方をマスターしましょう。
出典:「忙しいあなたにアクティブウォークで綺麗なカラダ作り ワークアウトエクササイズ workout exercises」 美コア 山口絵里香
「アクティブウォーク」の歩き方
呼吸と体幹を使うことが大事なことです。
体幹とは肩関節、股関節を除いたあご下、体の真ん中部分のすべての筋肉のこと=胸、お腹、お尻、背中、首の筋肉すべてが体幹です。
歩くときも常に体幹の筋肉を使って歩きましょう。
体幹を使うためには姿勢を良くする必要があります。良い姿勢とは、背骨を伸ばして、胸を広げて、骨盤が前や後ろに行き過ぎない、あばら骨(肋骨)が前に出ない姿勢です。
良い姿勢で骨から一つずつ意識して歩いて行きましょう。
呼吸は腹式呼吸とラテラル呼吸の2つ使いますが、ウォーキングの時は、腹式呼吸とラテラル呼吸の中間の呼吸をします。
お腹をへっこませて、呼吸をするだけでかまいません。頭頂が引っぱられることを意識して、「絶対に体幹を動かさない」ことをイメージして歩きます。
”モデルウォーク”はダメです。モデルウォークのようにお尻がなだらかな八の字を描くような骨盤の動きになってはいけません。
”八の字の動きを極力抑える”ように骨盤を動かさないよう意識して歩くようにしましょう。つまり、背筋を伸ばし、お腹を引っ込ませ、胸で呼吸をする=鼻から吸って口から吐く、そのまま体幹を使って歩きます。
ポイント
*お腹を引っ込ませて、一歩足を出すときに”スーッ、ス―ッ”と細かく息を吐くように歩く
*大股で歩く。大股で歩くと股関節がどんどん柔らかくなる。
*身長が伸びるようなイメージで歩く。
*お腹を引っ込ませて、手は後ろに振る。自然に軽く、肘を軽く曲げて二の腕を鍛えられるようにする。
*あごをあげない
この歩き方で一日一万歩を目指して歩きましょう。
ダイエット・ウォーキングを継続するコツ
ダイエット効果を高めるためには、毎日続けることが大事ですから、ウォーキングを快適でかつ楽しめるような工夫をしましょう。
膝や足を守るために、ケガを防止するために、疲れないためにも、ウォーキングの専用シューズを買いましょう。
快適に歩くことができるように、服装にも工夫をしましょう。季節や気温に合わせて温かい服や、通気性の良い服、紫外線から守る服などを選びましょう。
ウォーキング・ウェア、タオル、水筒などのおしゃれも楽しみましょう。
好きな音楽を聞きながらならのウォーキングや、お友達やパートナーとおしゃべりしながらのウォーキングもいいですね。
時にはウォーキングのコースを変えてみましょう。
特に注意が必要なこと
ウォーキングを行う季節、時間や場所によっては特に注意が必要です。
- 真夏の炎天下でのウォーキングは熱中症になる危険性があります。時間帯を夜間に変えたり、ジムでウォーキング・マシーンの利用をするようにしましょう。
- 交通量の多いところはなるべく避けましょう。排気ガスを吸い込んでしまうからです。やむを得ない場合は、昼間に自動車と自転車に気を付けながら歩きましょう。
- 夜間ウォーキングは、治安が悪いところや人通りがないところでは行わないでください。
- 睡眠を妨げないように、寝る2時間前までには終わらせましょう。
まとめ
有酸素運動をすればダイエットに効果的だと分かっていても、運動が嫌いとか苦手な方にとっては、おっくうで面倒なことです。でも、”歩く”ことなら日常でやっていることなので、普段の歩き方を脂肪を燃焼させる歩き方に変えて有酸素運動にしてしまいましょう。そうすれば歩くことをやめない限り有酸素運動を続けられますから一生スリムで健康な体を保っていけますよ。