
白湯(さゆ)がダイエットにも効果的だってご存知でしたか? 日本では昔から白湯の健康効果は知られていましたが、白湯を飲んで痩せたという有名人の体験から、今、ノンカロリーの白湯がダイエット飲料としてがぜん注目を浴びています。
熱湯をさまして飲むだけというとても手軽にできて経済的な割には、頑固な便秘を改善して宿便を出したり、体を温めて基礎体温を上げるという健康的なダイエット効果があるのです。
そこで今回は、白湯ダイエットの効果的なやり方についてご説明いたします。
この記事の目次
白湯のダイエット効果

熱湯をさました白湯を飲むだけの白湯ダイエットですが、なぜ白湯でダイエットできるのでしょうか?
1.宿便を出す、便秘を解消するから痩せる
腸内環境の悪化だけが便秘の原因ではありません。
腸は意外にデリケートな内臓で、寝不足やストレスが影響して便が出にくくなることが多々あるのです。
ストレスが溜ったり、寝不足の状態になると自律神経が乱れて、この自律神経の乱れが便を排出する腸の蠕動運動の働きを鈍くしてしまうのです。
人間の体の自然な摂理として、午前中は排便に最も適した時間帯で、朝に排便活動が活発になる仕組みになっています。
けれども、多くの現代人は朝から非常に忙しく、出勤前のバタバタの中では、ゆっくりとトイレに入っている時間もないという状況です。
また、忙しい人たちは睡眠時間も十分に取れなかったり、眠りが浅かったりと、睡眠が充実していない人が増えています。
この朝のせわしなさがストレスを増長し、さらに寝不足も加われば、自律神経が乱れてしまい、この乱れが腸の蠕動運動を鈍くしてしまうのです。
蠕動運動が多少鈍くなっても、朝にゆっくりとトイレに入る時間があればなんとか蠕動運動を刺激することができるのですが、朝は急いでいるからゆっくりとトイレに入っていることができないため、排便しないまま外出してしまいます。
午前中に排便できないと、便は水分を失って固くなって出にくくなり、この状態が続いくと便秘になります。
便秘が慢性的になってしまうと、腸内に溜まった便が宿便になり、これから毒素が染み出して体内を巡ってしまうため、様々な体調不良を引き起こすのです。
白湯は、水をゆっくりと沸かして、ゆっくりと冷まして、ゆくっりと飲むというものですが、この「ゆっくりさ」が、自律神経をリラックスさせて、腸の蠕動運動がスムーズに行われるようにします。
また、固くなった便に水分を送り込むことができますから、便を柔らかくして排便しやすくします。
宿便が出て、便秘も解消されれば、体内にため込まれていた余分な老廃物が外にでるので、体重が減ります。
2.基礎代謝が上がるから痩せる
宿便が出たり、便秘が解消されることで体内に溜まっていた便から生まれる毒素も排出されるので、体調が良くなり、血液やリンパ液の流れも良くなるので、基礎代謝が上がっていきます。
白湯をゆっくりと飲むことによって、体が内側からじわじわと温まります。体が温まることによって、体温が上がりますから基礎代謝が上がります。
ちなみに体温が1℃上がると、基礎代謝が10%から12%も上がると言われています。
体温が上がれば、冷えが解消されるので、血流やリンパの流れが良くなり、基礎代謝を上げます。
基礎代謝が上がると、体内に溜まった脂肪を燃やしてエネルギーにしようとするので、痩せるのです。
白湯を日常的に飲むようにすれば、基礎代謝が上がるので自然と太りにくく痩せやすい体質へ変わっていきます。
3.カロリーゼロで満腹中枢を刺激するから痩せる
白湯には砂糖など何も加えずに沸かした水をそのまま飲みますから、カロリーゼロですので、ダイエット飲料として最適です。
温かい飲み物は、満腹中枢を刺激しますから食前に白湯を飲むことによって、食べ過ぎを防ぎます。
毎食前にゆっくりと白湯を飲むという習慣をつければ、痩せ体質へと変わっていきます。
白湯の健康・美容効果

白湯には血液をサラサラにする働きがあるので、血流が改善されて肩こりや腰痛を改善させます。
また、新陳代謝を促進するので肌のターンオーバーを促し、くすみやくまを改善し、肌荒れを解消など美肌効果があります。
白湯は体内の毒素を排出して内臓をきれいにし、消化力も高まりますから、体調が良くなります。
体温が1℃上がると免疫力は5から6倍になると言われていますから、体温を上げる白湯は、免疫力を上げるのにも効果的です。
白湯には塩分や糖分など余分なものが一切入っていませんので血糖値や血圧を上げることがありませんから、生活習慣病の方にヘルシーな飲み物です。
白湯の癒しとリラックス効果
白湯を作るには10分以上の時間がかかり、冷ますにも時間がかかり、飲むのにも10分以上かかります。
この「ゆっくりさ」が白湯を効果的にするポイントです。
ゆっくりと時間をかけることで、心を落ち着かせて自律神経を整えます。
自律神経が整うことで体が調整されていくのです。
また、このゆとりの時間が瞑想にもなり、リラックスして、心と体への癒しをもたらしストレスを解消します。
忙しい日常の中で自分と向き合う充実したひと時を作ることができます。
白湯は味覚を研ぎ澄ます
白湯は水ですので味がありませんが、味がないことがかえって、私たちの味覚を目覚めさせます。
何故なら、私たちは日ごろから加工食品やインスタント食品など化学的に合成された味付けの食事をすることや、濃い味付けや刺激的な味に慣れてきてしまって、薄味やうまみを感じにくくなるという味覚がおとろえる現象が起きています。
でも白湯を飲むことによって、濃い味や刺激的な味に慣れた舌がいったんリセットされます。
白湯を飲み慣れていくと次第に甘味を感じるようになり、味覚が研ぎ澄まされていきますから、薄味やうまみなどを味わえるようになってきます。
味が薄くてもしっかりと味わうことができれば、余分な塩分や糖分を欲しがらなくなるのでダイエットできるようになるのです。
痩せる白湯の作り方・飲み方
水を沸騰させて冷まして飲むというのが白湯ですが、やり方を間違えると効果がありません。
ここではアーユルヴェーダによる白湯の作り方がダイエットに効果的だと考えました。
アーユルヴェーダでは、白湯は水、火、気の質のバランスが整った体内を浄化するために理想的な飲み物とされています。
やかんに入った水から水の質を、やかんを火にかけることで火の質を、十分に沸騰させて空気を入れることから気の質を取り入れます。
作り方を動画で紹介します。
出典:「白湯の作り方」yuzuki simada
水は何がいい?
アーユルヴェーダで考える三つの質による白湯に使う水は、できるだけ純粋な水がいいです。
蒸留水かミネラルウォーターを使うのがベストですが、難しければ水道水を浄水して使いましょう。
くれぐれも砂糖など余計なものを加えないようにしてください。ティーバッグを入れるというのもダメです。
なお、鉄瓶でお湯を沸かせば鉄分を取ることができます。
正しいつくり方
- 水を入れたやかんを火にかけ沸騰させます。換気扇を回して空気(気)を入れてください。
- 沸騰したらやかんのフタをとって、弱火にしてさらに10分間沸かします。
- 体質に合わせた適切な温度になるまで冷ましてから飲みます。
適量と飲み方
このように白湯を作るには少々時間がかかりますので、冷ます前にいったんポットに入れて、作り置きしましょう。
飲むときにその都度、自分に合った温度まで冷ましてから、ゆっくりと飲みます。
一度に飲む量は、200ミリリットルで、それを10分くらいかけてゆっくりと飲んでください。
1日に飲む量の合計は800ミリリットルが目安ですので、4回に分けて飲みましょう。
飲めば飲むほど効果的というわけではないですので、適量を守りましょう。
効果的に飲むタイミング
白湯は1日800ミリリットルを4回に分けて200ミリリットルずつ飲むのが最も効果的です。以下のいずれかのタイミングで飲んでください。
朝、起きぬけに飲みますと、便通が良くなります。
食前にゆっくり飲むと、食べ過ぎを抑えることができます。
体に冷えを感じたときに飲みます。
ウォーキングなどダイエットのための運動後に白湯を飲むと、代謝アップを促進させ運動の効果を上げます。
寝る前に白湯を飲みますと、体を温めるので良い眠りへと導かれます。
自分に合った温度で飲むのが効果的
白湯は熱々を飲むのではなく、体質や体の状態に合わせて適切な温度に調整して飲むべきです。
冷え、便秘、乾燥、不眠、情緒不安定、首肩腰の痛み、生理痛などに悩んでいる場合は、体が冷えやすいので、朝一番の白湯がおススメで、温度は70℃~80℃と高めにします。
逆に体が熱くなりやすい、炎症を起こしやすい体質の人は、たとえば、ほてり、イライラ、頭痛、ニキビや吹き出物、湿疹、口内炎、胃炎、胃潰瘍などで悩んでいる場合は、体を温めすぎないことです。常温に近い40℃~50℃に冷まして飲みましょう。
体がむくむ、太る、冷える、だるい、眠い、鼻水が出るなど、冷えやすい、ため込みやすい体の人は、冷たいものをとると太りますから、70℃~80℃の温度で飲みます。
白湯を飲むのが苦手と感じたら
白湯に飲み慣れる前は、味を感じないので一日800ミリリットルを飲むのがつらく感じるかもしれません。
そういう場合は、レモンを絞って入れて飲みましょう。レモンに含まれるクエン酸が代謝を上げますし、食欲抑制、血糖値上昇を抑える効果があります。
レモンの皮の部分に食物繊維が含まれているのでダイエットや便秘の改善に効果的です。ただし、既成のレモン汁は保存料など余分なものが含まれているので、必ず生のレモンを使ってください。
まとめ
いかがでしたか? 白湯は水と人と風を取り入れたバランスの取れた健康飲料そしてダイエット飲料です。作るのにも飲むにも時間がかかるので、このゆっくりさを体への癒しと安らぎの時間としてストレスを解消し、健康になり、そして痩せやすい体になっていきましょう。