
「食べ順ダイエット」とか、「野菜ファースト」とか聞いたことがあると思いますが、その効果のほどはどうなのかと疑問に思うこともあるでしょう。
それで、私は実際にやってみたところ効果を実感しました!それ以来、1年以上ダイエットで痩せた体をキープしています。
でも「食べ順ダイエット」はこれまでの食事の仕方をまったく変えてしまうようなやり方ですので、このダイエット方法をよく理解して正しく行う必要があります。そこで今回は「食べ順ダイエット」の効果と正しいやり方についてご説明していきます。
この記事の目次
食べ順ダイエットの正しいやり方

食べ順ダイエットとは、簡単に言えば、太りにくい食べ物を先に食べて行って、太りやすい食べ物を一番最後にすることです。
このダイエット方法の最大のメリットは、空腹を我慢することなくダイエットできてしまうことです。
また、ヘルシーな食べ物を先に食べていくので、健康効果もあるダイエット方法です。
しかし、「食べ順ダイエット」で、”何を先に食べるのか”、”どのくらいの量を食べたらいいのか”、”太りやすい食べ物はどれくらいの量食べてもいいのか”については諸説あります。
ですから「食べ順ダイエット」のやり方によっては、失敗してしまうことがありますので、注意が必要です。
そこでここでは「食べ順ダイエット」を1年以上続けて結果を出している私の実際の体験も踏まえて、効果の出る「食べ順ダイエット」のやり方についてご説明していきます。
食べる順番
食べ順ダイエットの効果的な食べる順はこれです!
1. 果物
2. 野菜
3. 汁物
4. 豆類、豆腐類、海藻類
5. 動物性のたんぱく質を含む食べ物
6. 炭水化物
(1)何よりも最初に食べるものは「果物」
果物と言えば、”食後のデザート” というのが ”当たり前” ですから、まず驚かれたことでしょう。
でもこれからはこの”常識”を打ち破ってください。
果物をどんな食べ物よりも最初に食べる理由は、果物の持っている多様で豊な栄養を損なうことなくすべて体に取り入れるためです。
果物にはビタミンやミネラル、食物繊維に加えて、ファイトケミカルや酵素もたっぷりと含まれています。
それなのに、低カロリー、低コレステロール、低脂質ですからダイエットのために最適です。
さらに果物はそれ自体が「消化酵素」を持っているので、胃が果物を消化する必要がほとんどありません。しかも20分程度で胃を通過して行きます。
ということは、果物は消化のためのエネルギーをほとんど使わないですむので、胃が余裕で消化エネルギーを保持しているので、後から太りやすい食べ物を食べても、それが消化しきれないで体内に溜まってしまうことがありません。
一方、果物を食後のデザートとして食べた場合には、真逆のことが起こります。
果物や生野菜以外の食べ物は、胃で消化するのに少なくとも2時間以上の時間がかかります。
食後のデザートに果物を食べると胃の中にはまだ他の食べ物が消化を終えずに胃の中にとどまっているため、空腹時ならスルスルと胃を通過できる果物は、胃を通過できなくて、待たされてしまいます。
そして胃の中でとどまっている他の食べ物と果物が胃の中で出逢った瞬間に、果物はたちまち酸化してしまい、2時間以上も胃の中で待っている間に腐敗が始まってしまいます。
つまり、果物の持っている栄養分が台無しになってしまうのです。
ですから、果物は他のどんな食べ物よりも先に単独で食べて、果物を食べた後は約20分以上置いてから、他の食べ物を食べるようにしてください。
ちなみに果物に含まれる果糖は砂糖とはまったく違う性質の甘味であり、砂糖のように急激に血糖値を上げることがありませんので、ダイエットに向いています。
ただし、フルーツパフェやフルーツゼリーなどのようにスィーツ的な食べ方をしてはいけません。
また、果物の栄養素を取り入れるのにベストなのは、朝食として単独で食べる「フルーツ・モーニング」です。
(2)次に、野菜を食べる
次に食べる物は、野菜です。(果物を食べない場合は、野菜が一番先になります。)
ただし、野菜は煮物や炒め物など熱を通すとビタミンや酵素が失われてしまうので、生野菜を食べてください。
野菜には食物繊維が豊富に含まれており、ビタミンやミネラル、そしてたんぱく質も含まれています。
また果物のように消化酵素を持っているので、胃への消化の負担が少なく消化へのエネルギーを節約してくれますから、次に食べる物の消化を助けることができます。
食べ順ダイエットでは、何はともあれ、果物と生野菜を先に食べることが大変重要なことですので鉄則として守ってください。
果物と野菜の食べる量も重要
いくら果物と野菜を先に食べても、ほんの少ししか食べないのであれば、ダイエットの効果が薄れます。
「食べ順ダイエット」の成功の目安は、果物と野菜とで食事全体の7割以上を占めるくらいの量を食べることです。
ダイエットのために食べる果物の量
果物は毎食食べるよりは、「フルーツ・モーニング」として、朝食に果物だけを食べるのが効果的ですが、その時は一種類の果物を食べましょう。
果物はお腹いっぱい食べても結構ですが、1回の適量は、バナナ1本、オレンジ4、5個、グレープフルーツ2個、モモ3、4個、リンゴ2個、ナシ2個です。
一種類の果物を日替わりで食べるのが理想的ですが、一種類では飽きてしまうのなら、3、4種類の果物を組み合わせて食べてください。
ダイエットのための生野菜サラダの量
生野菜は直径12センチ以上のサラダボウルにいろいろな野菜をたっぷりと入れて食べてください。
サラダだけでお腹がいっぱいになって、他のものが食べられなくなるというのなら、ダイエットは大成功です。
ちなみに、ドレッシングは市販のものですと、ノンオイル・ドレッシングなら低カロリー、低脂肪ですが、砂糖が添加されているものが多いので、自家製のドレッシングを作ることをおススメします。
果物と野菜を先に食べて、果物と野菜の量が食事全体の7割以上を占めることが出来れば、食べ順ダイエットは成功間違いなしです。
野菜の後に何を食べるかが重要
野菜の後には、汁物と豆料理、豆腐料理または、海藻料理(ひじき、ワカメ、昆布もの)など植物性たんぱく質が含まれるおかず類を食べましょう。
ここで、肉類、魚類などの動物性たんぱく質が含まれたおかずを食べると「食べ順ダイエット」に失敗します。
何故なら、肉類や魚類のおかずはたいてい油ものが多くカロリーと脂肪分が高くなってしまうからです。
この時点で肉類や魚類のおかずに手を出してしまう原因は、野菜を食べる量が少ないことにあります。
物足りないと感じたら、野菜や豆類、海藻類を食べる量を増やしてください。
動物性食品や炭水化物は食べ順の最後
ここに至る前まででお腹が一杯になっていれば、問題はありません。「食べ順ダイエット」は成功したも同然です。
でも、今までの食べ方と真逆の食べ方をするのが、「食べ順ダイエット」ですので、メインディッシュであるお肉魚料理やごはんを後回しにするのに違和感を持つかもしれません。
また、果物と野菜をメインに食べることで栄養不足になってしまうのではと心配になるかもしれません。特に、”タンパク質が不足するのでは”と疑問に思うことでしょう。
ですが、果物と野菜など植物性の食品には人間に必要な栄養素がすべてそろっていますので心配しないでください。
たんぱく質は、低カロリー、低脂肪、低コレステロールの植物性食品から「植物性タンパク質」を摂れますし、その量は大人が一日に必要とするタンパク質の量を満たせます。
実際、動物性食品をまったく摂らないベジタリアンでも筋肉隆々で健康な人がたくさんいます。
食べ順ダイエットで何故痩せる?
「食べ順ダイエット」で痩せることが出来る理由は4つあります。
(1)果物と野菜を食事全体の7割以上も食べるので、果物と野菜だけでお腹がほとんど満たされるため、ダイエット中の空腹を我慢することがないからです。
実際、ダイエットに失敗する大きな原因の一つとして、”お腹が空き過ぎて我慢が出来なかった”、というものがありますが、この失敗要因を防ぐことができます。
(2)果物と野菜にはダイエットに欠かせない食物繊維がたっぷりと入っているためです。
食物繊維は体内で膨らんで満腹感をもたらしますし、体内に溜まった老廃物をからめとって便として排出してくれるからです。
つまり、体内の宿便が排出され、便秘も解消されますから、痩せられるのです。
(3)果物と野菜は低カロリー、低脂肪、低コレステロールですので、たくさん食べた割には太らないからです。
(4)消化のためのエネルギーをほとんど必要としない果物と野菜と先に食べることによって、消化するためのエネルギーを節約することが出来るからです。
食べ物を消化するには、普通に食べていても、水泳やランニングをするくらいのエネルギーを必要としますが、太りやすい食べ物を食べた場合や、食べすぎた場合は消化のためのエネルギーが不足してしまいます。
エネルギーが不足してしまうので、消化しきれない食べ物が体内に残り、やがて老廃物となり、体内に脂肪として溜め込まれてしまうから太るのです。
でも「食べ順ダイエット」で消化にほとんどエネルギーを要しない果物や野菜でエネルギーの節約ができることにより、余裕で消化エネルギーが余っているため、後から太りやすい食べ物を食べても、エネルギー不足にならないので、太らないのです。
さらに余ったエネルギーは体内の余分な脂肪を燃やす作業に費やされますから、痩せやすくなります。
成功の秘訣
「食べ順ダイエット」を成功させるためには、果物と野菜を先に食べるという鉄則を守る必要があります。
まず、この今までの食べ方と真逆のやり方をよく理解しましょう。
そして、「食べ順ダイエット」を実践するときにぶつかる問題についても対処法を考えておきましょう。
外食する場合や、小腹がすいたとき、野菜嫌いな場合はどうしたらいいのか、また、「食べ順ダイエット」にストレスを感じる時や、ダイエット中の運動はどうしたらいいのかなど、「食べ順ダイエット」を成功させるための秘策をお教えします。
食べ順ダイエットの成功は食べ方に対する考え方を変えること
”まず最初に果物を食べる”こと、”植物性の食品でお腹を満たす”こと、”動物性の食品と炭水化物は食事の一番最後に後回しする”ことは、我々のこれまでの食事のスタイルを真反対にするようなことです。
でもこれによって、空腹感を感じることなく、栄養もたっぷり摂りながら、無駄な体脂肪を落として、たまった老廃物も体外に排出して、痩せることができるのです。
ダイエットの成功のために、ぜひ考え方を変えてください。
外食で食べ順ダイエットを実践するには?
外食する時は、まず店選びが大事です。
ベジタリアンの店、サラダバーや野菜中心のメニューがある店、オーガニックの食材にこだわっている店などを選びましょう。
オーダーする時は、果物とサラダを先にオーダーして、お腹が満たされないならおかわりをしましょう。
果物やサラダが少量しか提供されない店やメニューにない店に来てしまった場合は、動物性食品や炭水化物をなるべく少量食べるようにしましょう。
お食事にお呼ばれした場合や、結婚披露宴などでは、ダイエットは気にせずにそのまま食べることをおススメします。
おやつには何を食べたらいい?
間食やおやつは食べないのが一番良いので、小腹がすかないように普段から果物と野菜をたっぷり食べるようにしましょう。
どうしてもお腹が空いた時は、ナッツ類、ドライフルーツ(砂糖無添加)を食べたり、自家製の野菜ジュース、フルーツジュース、スムージー、甘酒(砂糖とアルコール無添加)を飲みましょう。
ストレスを感じるなら
今までお肉や魚料理をおかずにごはんやパンや、パスタなどをメインの食事として楽しんできた人にとっては、これらの食べ物を後回しにしたり、量を減らすことはかなり苦痛に感じることと思います。
ストレスを感じそうなら、最初から無理をせず、食べ順の鉄則を守ったまま、動物性食品と炭水化物を今まで通りの量食べるということから「食べ順ダイエット」を始めてください。
そして徐々に果物と野菜の量を増やし、動物性食品と炭水化物を減らすようにしてください。
ダイエット効果はすぐに現れないと思いますが、果物と野菜を先に食べるだけでも、胃腸の負担が軽くなりますので、徐々に痩せやすくなっていきます。
野菜嫌いの人は
生野菜が苦手だからあまり食べられないというなら、最初に食べる果物の量を増やすか、汁物や豆類、豆腐類、海藻類でお腹を満たす工夫をしてください。
ただし、ダイエット効果のためにも、健康のためにも、野菜嫌いは是非とも克服してほしいものです。
そこで野菜嫌い克服策として、多少の火を通して野菜を食べることをおススメします。
野菜を煮る、温野菜にする、または、炒めたりグリルで焼くなどの工夫をして徐々に野菜を好きになってください。サンチュのようにおかずを生野菜で包んで食べる食べ方や、サラダの上におかずをトッピングするのもありです。
生野菜は新鮮であればあるほど、甘味があり美味しいですから、新鮮な生野菜を食べるようにしていけば、好きになれるはずです。
運動も必要
普段から運動不足であるのなら、意識して体を動かすことで「食べ順ダイエット」の効果を上げることができます。
ウォーキングやストレッチなどの軽い運動で構いませんので、毎日何らかの運動を行いましょう。
日常生活でも自転車や自動車に乗るのをやめて、歩く時間を増やしたり、積極的に階段を利用したり、家事にしても家電に頼らずに掃き掃除や拭き掃除をして、消費カロリーを増やしましょう。
まとめ
いかがでしたか。「食べ順ダイエット」の効果的なやり方は、”まず最初に果物を食べる”、”生野菜など植物性の食品でお腹を満たす”、”動物性の食品と炭水化物は食事の一番最後に後回しする”ことでした。
これは我々のこれまでの食事の仕方を真っ向から変えるようなことですが、空腹感を感じることなく、栄養もたっぷり摂りながら、無駄な体脂肪を落として、たまった老廃物も体外に排出して、痩せることができるとても合理的なやり方なのです。
まず今日から果物と野菜を先に食べることから始めてみませんか?
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