
日本人女性のダイエットのポイントは、”むくみとり”です。何故なら日本人女性は太っているのではなく、むくんでいるからなのです。
特に顔や脚はむくみやすいので、体重が減っても、ぽっこりお腹がひっこんでも、痩せて見えないのですから、せっかくダイエットを頑張ったのに残念な感じです。
でも、むくみは割と簡単に解消することができます!そこで今回はむくみの原因を徹底追求して、劇的にむくみをとる方法をご紹介します。
この記事の目次
むくみの主な原因
顔や足がむくむ原因は主に6つあります。
- 塩分や辛いもの摂りすぎ
- 腎臓による排泄処理作業が速やかに行われていない
- 静脈の血流が悪い
- 座っていることの多い生活習慣や運動不足
- 自律神経の乱れ
- 水分不足
以上のことが主な原因となって、体の中に水分がため込まれて、その水分で体がふくらんでくる状態が浮腫み(むくみ)なのです。
それでは、むくみの原因を一つ一つ解説していきます。
塩や香辛料の摂りすぎ
塩味の濃いものや辛いものを食べると、お水がほしくなります。それは、私たちの体が細胞を守ろうとして行う防御策のようなものなのです。
つまり、塩や香辛料は刺激が強すぎるので、細胞にくっつかないようにしようと細胞を水で囲おうとするからなのです。
体は塩一分子に対して、96倍もの水を必要とするそうです。ですから、塩分をたくさんとると、体はどんどん体内に水を取り込んで行くので体がむくむのです。
ところで、厚生労働省が調査した日本人が一日にとっている食塩摂取の平均値(2013年度)は、成人男性が11.1グラム、成人女性が9.4グラムです。
そして、2015年に厚生労働省が定めた「日本人の食事摂取基準」では、18歳以上の男性が8グラム、同じく女性が7グラムとしています。
また、世界保健機関(WHO)は、世界中の人の食塩摂取目標を1日5グラムとしていますが、米国では心血管疾患の予防のためのガイドラインは、塩分の最大摂取量が1日3.8~6.0グラムとなっています。
でもこの数字を見てもピンとこない人が多いのではないでしょうか? 何故なら自分で料理するときにそんなんにたくさんの塩や醤油を使っているわけではないからです。
日本人が塩分の摂り過ぎになってしまう理由は、もともと塩分の多い献立を好むことに加えて近年、外食、加工食品、ファストフードでの食事が日常的になったこと、さらに”辛い食べ物”からの刺激を好む傾向があるためです。これらの食べものには塩が多量に使用されているのです。
だからむくみ防止のためだけではなく、高血圧や心臓疾患の予防の為にも塩分を控えめにしなければいけません。
腎臓による排泄処理作業が速やかに行われていない
では、余分に体の中に入ってしまった塩分はどこに行くのでしょうか?
塩分は体内に入ると、腎臓で不要な塩分がろ過されて体外に排泄させます。腎臓は私たちが寝ている間でもこの作業を休まずに行っています。
ですが、塩分を摂りすぎると、腎臓でろ過作業が十分にできなくなり、ろ過されなかった塩分が、再び体内の組織の中に戻されてしまうのです。
このようにして、塩や香辛料を過剰にとることによって、余分に取り込んでしまった水分と塩分は体の中に溜められてむくみとなってしまいます。
静脈の血流が悪い
脚がむくむのは、静脈血管内の弁が壊れていることも原因の一つです。
座っていることの多い生活や運動不足
塩分を過剰に摂っていなくても、日中座っていることの多い人の脚はむくみやすくなります。
日本人は塩一分子に対して体は96倍もの水を必要とするので、普通の食事に含まれている塩分でも96倍もの大量の水で薄められて、重力に引っ張られて余分な水と塩が下へ下へと流れて行ってしまいます。
ずっと座りっぱなしの仕事や生活を過ごしている方や、日常であまり歩かないなど運動不足の方は、ふくらはぎの筋肉が衰えてしまうので、下がってきた余分な水分と塩分を静脈血管を通して心臓の方へ戻す筋肉の力が足りなくなり、戻すことができなくなります。
そうすると余分な水分と塩分は老廃物として体内に溜め込まれてしまうのです。
そして溜め込まれた老廃物はやがて毒素となって血液中にしみ込んで体内をめぐってしまうため、体に悪影響を与えてしまいます。
自律神経の乱れ
現代社会で暮らす私たちは程度の差はあれども、毎日あらゆるストレスにさらされ、ストレスの影響を受けています。
さらに40代の女性はホルモンに変化が現れて、体調や心に意外な影響を及ぼします。
このようにストレスを受けたり、ホルモンの変動があることで私たちの自律神経が乱されてしまいます。
自律神経は血液やリンパの流れを調整するという役割があるのですが、自律神経がバランスを崩すと、血液やリンパの流れにも影響があります。
血液やリンパの流れが悪くなると、顔や足はむくんでしまいます。
だから、前夜お酒を飲み過ぎたわけでもないのに、翌朝に顔がむくんでいたり、夕方になると服や靴がきつくなったりという現象が起こります。
また、自律神経の乱れは不眠や便秘にも影響しています。
水分不足
普段から体がむくみやすい人は水分の摂り過ぎだと考え、なるべく水分を控えようとしてしまいますが、意外なことに、水分が不足しても体がむくんでしまうのです。
体の水分が不足すると水分を排出しないように体の中にため込んでしまうからむくむのです。
近年の猛暑のような高温の気候のなかで過ごすときや、運動で汗をかいたときには水分が失われてしまうので水分不足になります。そのまま水分補給されないと脱水症状を起こして危険ですから盛んに注意が呼びかけられていますよね。
でも、普通に暮らしていても、利尿作用があるお酒やコーヒー(カフェイン)をよく飲む人は水分不足になりやすいのです。飲んだ以上の水の量が排出されることもあるそうですから注意しましょう。
むくみをとる方法

欧米人が糖分や脂分を摂り過ぎて太るのと違い、日本人女性は塩分の摂り過ぎや運動不足などによるむくみによって太っています。
ですからむくみをとらなければ、すっきりと痩せられません。では、むくみを解消するにはどのようにしたらいいのでしょうか?
塩と香辛料の摂取を最低限にする
私たちに最低限必要な塩、つまりナトリウムの摂取量は一日1.5グラムです。(厚生労働省2015年度「日本人の食事摂取基準」)
むくまないためには、塩分を一日1.5グラムにおさえるか、まったく塩や香辛料を摂らない食事をすればいいのです。
まったく塩を摂らないという意味は、調理の味付けに塩を使わないということです。
何故なら、体に必要な塩分はわざわざ塩を料理にふりかけることはしなくても、野菜に含まれているからなのです。
ですから、野菜や果物を中心にしたダイエットを行っていれば、体に必要な量の塩分を自然に摂り込めることになりますし、余分な塩分は摂り込まないので、むくまないのです。
塩分は醤油やだしなどの味付けに必要な調味料に含まれているものなのですから、食事の味付けは薄味を心がけましょう。
加工食品やインスタント食品、スナック菓子などには大量の食塩が使用されていますから、食べないでください。
また、ダイエットに欠かせない、野菜サラダを食べるときは、市販のドレッシングを使わず、自分でドレッシングを作ることをおすすめします。
塩分を使わないドレッシングのレシピについては、こちらの記事をご参考にしてみてください。
水分補給をする
夏季や運動するときだけではなく、普段から「水」を意識してこまめに飲みましょう。
清涼飲料水やコーヒーなどから水分を摂るのではなく「水」を飲みましょう。できれば、水道水よりはミネラルウォーターまたは蒸留水など体に浸透しやすい水を飲みましょう。
コーヒーやお酒を飲んだときは、飲んだの量と同量の水を飲みましょう。
このように普段からこまめに水を飲み、もよおさなくても1時間に1度はトイレに行く習慣を続けた人は、足のむくみが大幅に減ったということです。
こまめに水を飲み、こまめに排出することで体の中で水分が良くめぐるようになったことに加えて、1時間に1度は動くことで座りっぱなしの状態をふせいで足の血流を促すようにしたのでむくみが解消されたと考えられます。
毎日運動をする
このように塩の摂取量を制限するだけでも、むくみはかなり改善されていくと思われます。
しかし、老廃物をため込んだままでは、むくみは消えません。
老廃物を排出するためには、やはり静脈血管内の血流の動きを活発にする必要があります。
そのためには、意識して毎日体を動かす必要があります。
座り仕事の方はこまめに立ち上がったり歩いたりする用事をつくるようにしましょう。
ジムでトレーニングしたり、エキササイスしたり、ジョギングする時間がない方は、通勤時間などで極力歩く、階段を上り下りする、電車の中では座らないなど体を動かす工夫をしてください。
血流を促すマッサージ、ストレッチ、スクワットなどおうちトレーニングも効果的です。
毎日続けられる自分がやりやすい運動を取り入れて実行していきましょう。
ストレスをためない
自律神経が乱れないようにストレスをためないよう心がけましょう。
たとえば、仕事でのストレスは家に持ち帰らないように気分転換をしましょう。
ひとりカラオケで思いっきり大きな声を出して歌うとすっきりします。
何か没頭できる趣味を作るのもいいです。
ジムに行ったり、泳いだりなど体を動かしたり、汗を流したりすることは有効なストレスの解消法です。しかもダイエットにもなります。
質の良い睡眠をとることもストレスを解消する有効な方法です。
また、お風呂や温泉につかってゆったりとリラックス、マッサージやエステを受けることなどもストレス解消になります。
まとめ
いかがでしたか? むくみは私たちの日常の食生活や生活習慣を変えれば、解消されるということが分かりましたね。塩分摂取を最低限におさえ、水分不足に気をつけ、毎日体を動かし、ストレスをためないようにすることでむくみをとりのぞきましょう。
参考図書:「50代からの超健康革命」松田麻美子著、グスコー出版、2004年