
痩せるためには、”糖質や炭水化物と脂質を控えて体脂肪を減らし、たんぱく質をたくさんとって筋肉を増やして代謝を良くする”のが、ダイエットの王道です。
では、あなたはたんぱく質をどこから摂っていますか? 牛肉・豚肉・鶏肉など動物性のたんぱく質からですか?
もしもあなたがお肉からたんぱく質を摂って痩せようとしているのなら、お肉はダイエットに向きませんと申し上げます。
確かにお肉類にはたんぱく質が多いのですが、脂質やコレステロールも多く、カロリーが高いからです。
”でも私、お肉が大好きだから食べないなんてツライ”と思うかもしれませんね。それなら、お肉とそっくりの風味や食感があって、ダイエット向きの”お肉”があったらどうでしょう?
そこで今回は、低脂肪、低コレステロールなのに、食物繊維もあって、たんぱく質が豊富な「大豆ミート」を食べてダイエットする方法をご紹介します。
この記事の目次
大豆ミートって何?
「大豆ミート」は、大豆の加工食品で写真のように乾燥した茶色いかたまり(ブロック)状で販売されています。お肉の代替品として、焼いたり、揚げたり、煮たり、炒めたりできますので、味も食感もお肉そっくりの料理を味わえます。
「大豆ミート」は、大豆の油脂分を絞り取って、加熱、加圧し、高温乾燥させているので、お湯に10分から15分ひたすまたは、沸騰したお湯で5分から8分ゆでて戻してから使います。
大豆ミートの栄養
肉とそっくりの味と食感を出せるのに、大豆から作られている「大豆ミート」がどれほどヘルシーでダイエットに最適なのかをご説明するにあたり、具体的に「大豆のお肉」という製品の成分表を見ていきましょう。
「大豆のお肉」(販売:マルコメ株式会社)の100gあたり栄養成分表
エネルギー | 324kcal | 食物繊維 | 17.0g | |
たんぱく質 | 45.7g | ナトリウム | 0mg | |
脂質 | 3.8g | コレステロール | 0mg | |
糖質 | 18.4g | (食塩相当量) | 0.0g |
ちなみに、お肉100gあたりに含まれるたんぱく質と比べてみますと、牛肉:26g、豚肉:27g、鶏肉:27gですので、大豆ミートの方が圧倒的に勝っています。
しかもお肉には食物繊維がありませんが、大豆ミートには食物繊維が17gも含まれています。
ダイエットするなら、お肉よりも高たんぱくでコレステロール無し、低脂肪、そして食物繊維も入っている大豆ミートの方がはるかに賢い選択となりますよね。
動物肉よりヘルシーでダイエット向きな「植物肉」
大豆ミートのように植物性のたんぱく質から作った肉のことを、まだ一般的に知られてませんが、「植物肉」(Vegetable Meat)と呼んでいます。大豆の他にもえんどう豆や小麦、水草などからも植物肉は作られています。
植物肉がお肉の風味や食感などを再現できているのは、植物性たんぱく質を肉の分子構造に近づけているからだそうです。まさに「肉の代替食品」と言えるのです。
牛肉・豚肉・鶏肉などの動物肉よりも植物肉を選ぶ最大のメリットは、低脂肪、低コレステロールでありながら、高たんぱくであることです。
お肉には無い食物繊維も含まれています。
また、植物肉にはすべての必須アミノ酸が含まれています。人間の成長に必要な必須アミノ酸は、人間の体内で作ることができないので、食べ物から摂取するしかないのですが、植物肉なら余分な脂肪を摂ることなく必須アミノ酸を摂れます。
ビタミンB類と鉄を含んでいます。特にビタミンB12を強化した植物肉なら、ベジタリアンやビーガンに不足しがちなビタミンB12を補うことができます。
また、鉄分はヘム鉄という体内で吸収されやすい鉄分ですので、鉄分が不足しがちな方は植物肉を積極的に摂るといいでしょう。
ただし、植物肉は加工食品ですので、つなぎとして使用しているものや添加しているものによっては、炭水化物やグルテンが多い場合があるので、注意してください。
またカロリーはお肉とあまり変わらないので(実際、肉の部位によっては肉の方が低カロリー)摂り過ぎに注意しましょう。
アメリカから広がる「植物肉」の波
すでにアメリカでは数年前から牛肉・豚肉・鶏肉などの食肉の代替として、植物性たんぱく質を使用した「植物肉」(Vegetable Meat)の製造・販売が始まっていました。
この食肉の代替製品ビジネスに対しては、ビルゲイツ財団やレオナルド・ディカプリオなども投資していることでも、今後の植物性たんぱく質食品のニーズが高まると予想されます。
日本ではまだ知名度が少ないものの、すでに日本の企業が「大豆ミート/ソイ・ミート」など「植物肉」を製造販売していて、健康意識の高い人たちやベジタリアン、ビーガン、ダイエットに関心の高い人たちの注目を集めています。
最近では、食が細くなって栄養を摂るのが難しい高齢者の低栄養問題を改善するものとして植物性たんぱく質の加工食品への利用が始まっています。
これからは健康のためにもダイエットのためにも、”たんぱく質はお肉からではなく植物から摂る”というのが一般的になっていくのではないかと思います。
大豆ミートでダイエットする方法
大豆ミートでダイエットする方法は実に簡単です。普段食べている牛肉、豚肉、鶏肉を使ったメニューをそのまま、大豆ミートに置き換えすればいいのです。
味付けもそのままにすれば、黙っていればおそらく食べた人は気がつかないでしょう。
たとえば毎日お肉料理を食べているという方は、週に1回か2回ほど大豆ミートで置き換えをしてみてください。
外食では普通のお肉、家では大豆ミートというのでもいいでしょう。
お肉を一切やめる自信があれば、すべて大豆ミートに置き換えるというやり方でも結構です。
要はダイエットのために大好きなお肉を食べないようにしてしまうと、必ず反動が来てダイエットが失敗します。だから大豆ミートで置き換える方法をとりましょう。
大豆ミートは店舗や通販で買えますし、大豆ミートを使った調理済みレトルト商品もありますので大変手軽です。
まだ少数ですが、大豆ミートを使ったお料理はベジタリアンやビーガン向けの料理店で提供されていますので外食するのもいいでしょう。
お肉が大好きな人が大豆ミートダイエットに成功する方法
お肉好きの方は、お肉そのものよりも、お肉の食感や味つけが好きなのだと思います。だっていくらお肉好きでも生のお肉を味付けなしに食べたりしないですよね?
ですからお肉好きでも味付けや食感を極力同じにすれば、いやそれ以上美味しくすれば、意外にすんなりと大豆ミートに置き換えることができるはずです。
大豆ミートに置き換えることで脂質の摂取量を大幅に減らし、お肉に含まれているタンパク質よりも多くのたんぱく質を摂り、そしてお肉には含まれない食物繊維というダイエットに強力な味方となる栄養素をたくさんとることで大豆ミート置き換えダイエットは成功するのです。
大豆ミートの調理のし方
ビーガン(菜食主義)なのに筋肉むきむきのビーガン男子さんによる、大豆ミートの扱い方を動画でご紹介します。
出典:ビーガン男子
筋肉をつけたい人こそ大豆ミート
今まで私たちは、筋肉をつけたいのなら、体を丈夫にしたいのなら、強くなりたいのなら、動物性たんぱく質をたくさん食べましょうと教えられてきました。
”肉をつけたいなら肉を食べなさい”という発想ですね。だから豆類やナッツ類にもたんぱく質がたくさんあると知っていても、豆や木の実が筋肉になるとは思えません。
しかし、100gあたりのたんぱく質を比べてみると、牛肉は26gに対して、大豆ミートは 46gもあるのです。豆の方がはるかにたくさんのたんぱく質があるわけです。
しかも大豆ミートには筋肉をつくるアミノ酸がすべてふくまれています。
つまり、お肉を食べても大豆ミートを食べても筋肉がつきますが、大豆ミートの方が効果的だと言えます。
また、お肉よりも大豆ミートで筋肉づくりをするメリットは他にもあります。
お肉には体に悪い脂肪酸や、悪玉コレステロール、そしてガンになりやすいNeu5Gcが入っているので、大豆ミートの方を食べた方が健康的なのです。
一方、大豆ミートは食物繊維が多い(100gあたり17g)ので、糖尿病、肥満症、大腸がんへの病気のリスクを下げます。
まとめ
いかがでしたか。大豆ミートなどの「植物肉」はダイエットおよび健康維持の点から言って動物肉よりはるかに優れていることがお分かりいただけたと思います。また、動物肉よりも植物肉を選択していくことは、自分のダイエットや健康のためだけじゃなく、環境保護、動物保護の点からも意義のあることとなっていくことでしょう。肉好き女子の方はぜひ検討してみてくださいね。