
ご存知でしたか? 加齢臭はおじさん特有のものじゃなく、女性でも35歳前後から加齢臭が発生してくるという衝撃の事実について。
しかも、男性は歳を重ねると加齢臭が減っていくのに対し、女性は70代から80代まで加齢臭がおさまらないらしいのです!
ですから女性こそアラフォーからの加齢臭についてばっちりと対策をとらなければいけません。
そこで今回は、体臭を消すシリーズの第2弾として、加齢臭を消す方法についてご説明します。
この記事の目次
私、におっている?自分の体臭をチェック
人のニオイが気になったとき、”あれ!私は大丈夫かな?”という不安がよぎり、鼻をクンクンさせて自分のニオイを嗅いだけれども、何もニオワナかったなんてことありませんか?
何もニオワナイからと言って安心してはいけません。加齢臭は自分ではなかなか気が付かないニオイなのですから。
汗をかいたときのニオイと違い、加齢臭のような普段のニオイは、自分の鼻がニオイに慣れてしまうので分かりにくいのです。
ですからまず、自分の体臭チェックをしてみましょう。
体臭チェックの方法
たとえ嫌なニオイでも私たちの鼻はニオイに慣れてしまうようです。ですから、自分のニオイをチェックするときは、体臭に慣れた自分の鼻をいったん、リセットすることから始めてください。
枕のニオイをチェック
朝起きたらすぐに自分の枕のニオイを嗅いでみてください。枕には体臭が残りやすいものですので、そのニオイが自分の体臭ということになります。
入浴時にチェック
軽く汚れを洗い流して、石鹸や浴室の香りにつつまれながらお風呂に数分つかったあとに、さきほど脱いだ自分の服や下着のニオイを嗅いでみてください。
汗をかきやすいワキや首の後ろをよくチェックしましょう。それがあなたのニオイです。
加齢臭の正体
加齢臭とは、皮脂が酸化して発生する”中高年特有の臭い”のことです。
発生する年齢は、男女問わず40歳前後(アラフォー)で、60歳あたりで急増します。
では、加齢臭がどのようにして発生して、におってくるのでしょうか?
加齢臭発生のプロセス
アラフォーになる ⇒ 皮膚に含まれる脂肪酸が増えてくる ⇒ 皮膚から皮脂が分泌されるときに、脂肪酸によって皮脂が酸化する ⇒ 加齢臭の原因物質であるノネナールが発生する ⇒ におう
汗臭さと加齢臭の違い
誤解しないでいただきたいのですが、中高年になったら”汗臭さ”が”加齢臭”にとって変わるということではありません。
中高年になっても汗をかいてそのままにしておくとニオイます。つまり、中高年は”汗臭さ”と”加齢臭”が両方あるということなのです。
では、加齢臭と汗臭さとの違いは何でしょう?
汗が臭うのは、汗と皮脂が空気に触れることで酸化するからです。この現象は年齢に関係ありません。
しかし、加齢臭は体の中から出てきた脂肪酸が皮脂を酸化させて発生するニオイです。つまり、中高年の体の中ですでに酸化しているということなのです。
若いときは体内での抗酸化力が活発なので、脂肪酸が増えにくいと考えられるのですが、中高年は加齢によって抗酸化力が弱まるため、脂肪酸が増えてしまうわけです。
要するに、加齢臭は老化現象の一つだと言えるのです。
女性の加齢臭とは?
おじさんは”脂ぎっている”、”くさい”というイメージがあるので、加齢臭と言うと中高年男性に特有なものと考えがちです。
でもそれは男性は女性よりも皮脂が多いから汗が酸化して臭いやすいだけであって、残念ながら中高年の女性にも加齢臭があるのです。
そして、女性の皮脂量が少ない理由は、女性ホルモンが皮脂の分泌量を抑えてくれているからなのです。
でも女性は40歳前後から女性ホルモンが減り始めるので、皮脂の分泌を抑える働きも弱まっていきます。
したがって女性は、女性ホルモンの減少によって加齢臭が発生します。
さらに、更年期のホットフラッシュによって出る汗は濃くて、蒸発しにくくて、アンモニアなどのニオイ発生物質が多く含まれているので、臭います。これも加齢臭と言えます。
加齢臭は何歳まで臭う?
女性ホルモンが減り始める40歳前後から女性は加齢臭が発生しやすくなりますが、いつか加齢臭が消える日がくるのでしょうか?
実は、男性の加齢臭は年々減っていくということですが、女性は逆に増えていくらしいのです。
もともと女性は男性ホルモンも合わせもっているのですが、女性ホルモンがアラフォーあたりから減っていくのに加え、閉経前後の更年期(50代ごろ)を機に、男性ホルモンが増え始め、70代から80代ごろまで増え続けます。
男性ホルモンが増えていくということは、皮脂量の分泌が増えていくということなので、女性は70代から80代ごろまで加齢臭が無くならないということになってしまうのです。
ということは女性の加齢臭対策は長期戦になるので、しっかりと対処していきましょう。
加齢臭対策
年齢が原因なので加齢臭の発生を防ぐことはできませんし、加齢臭を完全に消し去ることは無理なことです。
でも、加齢臭を含め体から発生する嫌なニオイを減らすことはできますので、対処法をご紹介します。
毎日清潔に、ていねいに洗う
汗臭さも加齢臭も毎日の入浴やシャワーで汗と皮脂をていねいに洗って、清潔に保っていればニオイは気にならなくなります。
ただし、皮膚をゴシゴシこするのは、皮膚を傷つけてしまったり、皮脂が取れすぎて乾燥肌になってしまいます。
また、皮脂を過剰に洗い落とし過ぎると、体は”皮脂が不足して大変だ”とばかり、もっと皮脂を補おうとしてしまうので、逆に皮脂が増えてしまいます。
ですから体を洗うときには、手の中に石鹸を泡立てて、やさしく泡で洗うようにしてください。
特に、ニオイを発生しやすい、頭皮、顔、首の後ろ、耳の後ろ、胸、背中、わき、デリケートゾーン、足をていねいに洗いましょう。
外出中や運動で汗をかいたときは、こまめに拭き取りましょう。でもそのとき、除菌シートは使わないでください。皮膚に必要な常在菌まで殺してしまうので。
洗髪も毎日しましょう。ただし1日に1回で十分です。皮脂を過剰に取り去ることになるので。
また、洗い髪を放置せずにドライヤーでしっかりと乾かしてください。生乾きの髪の毛からは細菌が発生しますのでニオイのもとになります。
食事で体の内側から改善
加齢臭のニオイ物質が体外に出てくる前に、体のなかにニオイ物質発生の元をつくらないようにしましょう。
そのためには、体内を酸化させない、そして体内に毒素を溜め込まないようにする栄養を毎日の食事から摂りましょう。
積極的に摂るべき食べ物
皮脂を酸化させる脂肪酸の発生を減らすために、抗酸化作用のある栄養素を含んだ食物を摂りましょう。
ビタミンC(いちご、ゆず、レモン、アセロラ、キウイ、柿、ブロッコリー、ピーマン、ほうれん草、小松菜)、ビタミンE(アボカド、プルーン、ブルーベリー、かぼちゃ、さつまいも、にら、ほうれん草、うなぎ、ナッツ類、オリーブオイル)、ビタミンA(にんじん、かぼちゃ、ほうれん草、マンゴー、海藻類)、カテキン(緑茶)、ベータカロチン(緑黄色野菜)、ポリフェノール(赤ワイン)、イソフラボン(豆乳)
体内の毒素もニオイを発生させるもとですので、腸内環境を整えて便秘を解消して毒素を体外に出しましょう。
そのためには、食物繊維を多く含む食品を食べましょう。
やまいも、さつまいも、春菊、アボカド、ケール、ブロッコリー、ごぼう、柿、もも、バナナ、ひじき、玄米、こんにゃく、そば
避けるべき食べ物
肉類や乳製品など動物性たんぱく質と脂質の多い食品のたんぱく質と脂質が、ニオイを生成する物質をつくりますので、極力避けましょう。
添加物は活性酵素を増やして体を酸化させますので、加工食品、インスタント食品、レトルト食品、スナック菓子など添加物の含まれた食品をさけましょう。
いい汗をかけばニオイにくい
歳をとってくると代謝が衰えるので、汗をかきにくくなりますが、汗をかかないということは良いことではありません。
汗は体温の調節をするためにとても大事ですし、体内の毒素を体外に出すという大事な役割もになっているからです。
その意味において、衣服が汗で染みたり、体臭が臭うのを嫌がって、生活の中でなるべく体を動かさないで汗をかかないようにしたり、夏季にずっと冷房にあたってたりするのも良くありません。
何故なら、老化や運動不足、冷房によって汗をかかなくなってしまうと、汗を出すための汗腺機能が衰えてしまい、汗腺の機能が衰えてしまうと、出たときの汗が濃くなって、重炭酸イオンやアンモニアなどが含まれる汗となってにおうからです。
ですから汗腺の機能が衰えないように、夏でも冷房の中にずっといるのではなく、体を動かして適度に汗をかきましょう。
さらに血行を良くすれば、血液やリンパとともに体内の毒素が流れて汗として出やすくなりますので、スクワットやジョギングなどの有酸素運動をして良い汗をかくようにしましょう。
それでも汗をかきにくい場合は、入浴時に酢を入れた風呂で手足を温めて汗を出す汗腺トレーニングをしましょう。
お風呂の浴槽にバスチェアを置いて、43~44度のお湯を三分の一から四分の一程度の高さにはります。
バスチェアに前かがみになって座り、ひざ下とひじ下を10~15分間つけます。
これを毎日続けるうちに、手足だけではなく、全身の休眠していた汗腺が活発に動くようになります。冷え性の改善も期待できますね。
このようにして、いい汗をかけるようになれば、ニオイは消えて本来の無臭のさらさらとした汗をかけるようになります。
賢いにおいケアー
疲労やストレスが溜まると体が酸性に傾きますので、細胞が酸化しやすくなります。酸化はニオイの発生源ですから、常日頃から疲労やストレスを溜めない生活を心がけてください。
質の良い睡眠をとり、適度な運動をし、植物性の食品を中心とした食事をとるようにし、趣味を楽しむなどバランスのとれた生活をすることで体が酸性にかたむくことなくバランスがとれるので、嫌なニオイの発生を防ぐことができます。
他にもちょっとした工夫で不快なニオイの発生を防げます。
汗をかいた衣服は着替える、洗うのはもちろんですが、足も汗をかきやすいので靴も毎日同じ靴を履かずに、少なくとも1日おきに履きましょう。
ワキは脱毛をすれば、汗が毛にたまらないのでニオイの発生を防ぐことができます。
なお、芳香柔軟剤の過剰使用や、香水のつけすぎはかえって迷惑になるのでほどほどにしましょう。また、嫌な臭いを芳香剤や香水で上塗りするのはニオイがまざって逆効果になりますからやめましょう。
香水はほんのり匂う程度がちょうどいいので、香りが自分でよく匂うのでしたらつけすぎです。
まとめ
いかがでしたか。女性は35歳あたりになったら加齢臭も意識して、日々の身だしなみチェックに組み入れましょう。加齢臭は年齢によるものなので発生を止めることはできませんが、周囲を不快にしないように気を配りましょう。そのためには、皮脂と活性酸素を過剰に作らない植物性食品中心の食事と適度な運動、そして十分な睡眠とストレスを溜めない生活を心がけてください。この生活習慣はまさにダイエットと同じです。いつまでも若々しくスリムでいるためにも加齢臭対策を意識しましょう。
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