
バレリーナと言えば、細い体に細い脚、そして優雅な動きが素敵ですが、もともと瘦せていた人たちだけがバレリーナになれたわけではありません。
彼女らはバレエのレッスンによって、しなやかでほっそりとした体へと変わっていったのです。
「バレエダイエット」は、バレエの基本的なレッスンをダイエットに応用したものです。
今回は特に代謝改善と脂肪燃焼、むくみ解消に効果があって美脚にもなれるという「バレエダイエット」のエキササイスをご紹介します。
体が硬くても、バレエ未経験者でもできる基本的なものですので是非やってみてください。
この記事の目次
バレエダイエットの効果
バレエは優雅な動きの割には体中の筋肉を使う全身運動になっています。
- バレエの基本姿勢は、体幹を鍛えます。
- ウエストを引き締めます。
- 腹筋を鍛えます。
- ヒップが引き上がります。
- 背中の無駄なぜい肉が取れて、すっきりとした背中になります。
- つま先立ちでバランスをとるエクササイズにより、骨盤の位置を整えます。
- バレエの脚の動きは、下半身の筋肉を鍛えます。
- 足うらの筋肉を伸ばすので、血行が良くなります。
体幹や筋肉が鍛えられることで代謝が良くなり、体中にエネルギーが周り、血液やリンパの流れも良くするので、余分な脂肪を燃焼して無駄な肉が取れていくのです。
むくみが解消されて脚が細くなる
私たちの体は、心臓から送り出された血液やリンパなどの水分が体の下へ流れて行って、また心臓まで戻ってくるということで体中に必要な血液や水分を循環させています。
下半身に来た血液や水分は、本来なら脚の筋肉のポンプのような動きで心臓へと送り戻されるべきなのですが、運動不足や立ち仕事、デスクワークなど一日中同じ姿勢をしていることで、また、加齢によっても、脚の筋肉が衰えてしまうのでポンプの働きが鈍ってしまいます。
そして、脚の水分や血液が心臓へと送り戻されないので下半身に溜まってしまい、脚がむくんでしまうのです。
むくみを解消するためには、脚に溜まった血液や水分を心臓へと送り戻すことが必要ですが、そのためには血液や水分を心臓に戻すポンプの働きをする脚の筋肉、特にももの内側の内転筋(ないてんきん)を鍛えて筋肉のポンプの働きを活発にしなければなりません。
バレエはももの筋肉、大腿筋(だいたいきん)やももの内側にある内転筋(ないてんきん)そしてふくらはぎの筋肉、下腿三頭筋(かたいさんとうきん)など脚の筋肉を鍛えることができる運動ですから、むくみが取れます。
だからバレエダンサーは美脚になるのです。
美しい姿勢になって痩せる
バレエのエキササイスの特徴はなんといっても美しい姿勢です。この美しい立ち姿を作るには、体幹を鍛える必要があります。
体幹はインナーマッスルともいい、骨盤を立たせ、体を良い姿勢に保つ筋肉です。体幹が鍛えられると体に軸ができるので背筋が伸びて美しい姿勢になります。
また、バレエのエキササイスは優雅な動きの割には全身の筋肉を鍛えています。でも、いわゆる筋トレと違うところは、今ある筋肉が鍛えられて余分な脂肪が減るということなので、マッチョ、ムキムキにはなりません。
ただ単に痩せるというよりも美しい姿勢になって、体が引き締まって、綺麗で細い体になることができるのがバレエダイエットです。
ダイエットを楽しく続けられる
バレエは音楽に合わせて体を動かすという楽しさがあります。単調な筋トレやウォーキングでは飽きてしまうから続かないという方は、バレエで運動してみてはいかがでしょうか。
「体が硬いからバレエなんかできるのかな」と心配になるかもしれませんが大丈夫です。
「バレエダイエット」は、体を柔軟にしたり筋肉を鍛えるバレエのウォーミングアップレッスンから取り入れていますので、慣れてくれば硬い体でも徐々に体がしなやかになり、引き締まってきます。
また、一連の決められた動きを繰り返すルーティンによって、やった分の成果が目に見えてきますから、モチベーションをキープできます。
からだ全体が強くなって健康になる
バレリーナの見た目は華奢(きゃしゃ)なので体が弱いような印象を受けますが、ところが、彼女たちはとっても健康なのです。
それは毎日バレエのレッスンを欠かさないで鍛えているので、代謝が良く、血行も良いので、免疫力も強くなるからです。
太りにくい食習慣になる
バレリーナは美しい体をキープするために食事にも気をつかっていますから、健康で太りにくい食生活習慣が出来上がっています。
実際バレエのレッスンをしていると、食べ過ぎていた人の食事の量が自然に適量になっていくようです。
何故ならお腹にたくさん食べ物が詰まっている状態では体が重いし、腹筋で体を支えにくくなるからです。
なお、バレエのエクササイズだけで痩せることは難しいので、食事の改善と合わせて「バレエダイエット」を行いましょう。
その他、バレエダイエットの効果としては、外反母趾の予防、O脚の改善、内転筋が鍛えられることによって尿漏れの改善、新陳代謝の改善によって美肌効果もあります。
自宅でできるバレエダイエットのやり方
では、実際のバレエエクササイズを参考に解説していきます。
まず脚を細くするバレエの基本レッスンとして、「ルルベ」と「プリエ」を練習していきましょう。
自宅の机やテーブルにつかまりながら、裸足かバレエシューズを履いて行いましょう。滑るので靴下のままでは行わないでください。
全体のコツとしては、おへそから5センチくらい下の丹田(たんでん)に力を入れて、常にお腹を引き上げることを意識してください。そうすれば、体幹を鍛えることができます。
「ルルベ」でふくらはぎとももの筋肉を鍛える
まず、「ルルベ」Releve(ルルヴェ)の動きを覚えてください。(「ルルベ」とはバレエ用語で「持ち上げる」という意味です。)
バランスを取りながら背すじを伸ばして上体を持ち上げることで、脚の筋肉だけではなく、上半身の体幹や背筋も鍛えられます。
動画を見ながら「ルルベ」の動きを4、5回練習してみましょう。覚えたら、日常生活のすき間に何回でもやってみてください。
「ルルベ」のコツ
- 足の形は「1番ポジション」(かかとを付けて、足を開く)から、かかとを浮かせていき、足の指全体に体重がかかるように立つ
- つま先を開くとき、足首から開くのではなく、ももの付け根から開くようにする
- 丹田(たんでん)を意識して常にお腹を引き上げているつもりで背骨をまっすぐにして、頭が天井から吊られているようにしながら、真上にかかとを上げていく
- 降りてくるときは、内ももの力でゆっくりと、しっかりと内ももを合わせてくるようにして降りて来る
- 背の高さを変えないように、ひざをゆるめないようにして、足のうらをゆっくりと引っ張って、かかとをそろえたポジションに戻る
出典:「ルルベかかとの高さとバランス」ballesonance
「プリエ」で内転筋を鍛え骨盤の位置を整える
プリエ(plié)とは、かがむという意味で、背筋を伸ばしたままひざをゆっくり曲げることで内転筋と下腿三頭筋が鍛えられます。
また、骨盤を正しい位置に保つようにする動きですので、バランスの取れた美しい体になっていきます。
「プリエ」のコツ
- 足の形は、1番ポジション(かかとをそろえて、ももの付け根から回して足を開く)
- ルルベと同じく、丹田に力を入れてお腹を引き上げるようにして、背筋をまっすぐにする
- ひざの向きはつま先と同じ方向に開いて、ひざを曲げる
- お尻が出ないように、骨盤を立て、位置が床から水平になるよう気をつける
※一回のルーティンが終わったら、バーを持つ手を変えて反対がわも行いましょう。
出典:[バレエジャポン]プリエ
立ち姿も美しく痩せる
姿勢を正して美しく痩せるバレエのエキササイスの動画です。これも一日のルーティンにすると姿勢が良くなり、脚を美しくします。
- 姿勢を正し猫背改善 (背骨のS字カーブをまっすぐに保てる筋肉を鍛える、肩甲骨の可動域を広げる、骨盤を支える筋肉群を目覚めさせる) 背骨と太もものストレッチ(美脚づくりにも効果あり) ポールドブラ(背中をまっすぐに保つ) エビぞりのエクササイズ(腹筋と背筋を鍛える)
- 美脚つくり 太もものエクササイズ(太ももの内側の筋肉を鍛える)
- ボディラインの引き締め プリエ
出典:「立ち姿に自信!バレエエクササイズで美脚&姿勢美人!」 toyoumo
まとめ
いかがでしたか。「バレエダイエット」はバレエの優雅な動きと音楽と共に体を動かすことで、体幹や筋肉を鍛えながら代謝を高め、脂肪を燃焼させ、血行を良くし、むくみ解消という嬉しい効果が期待できるエキササイスです。食事の改善と合わせて今日から美ボディーを目指してレッスンしていきましょう。