
食べ物を野菜果物中心に変えたり、炭水化物や肉・魚などを制限したりしても、なかなか痩せないという場合は、運動不足が原因ではないでしょうか?
でも普段運動不足の方が、ダイエットの為にやみくもに運動を始めると、すぐにきついなと感じてしまい、ダイエットそのものに挫折してしまう可能性があります。
また、無理して運動をしていると、かえって体を痛めてしまうこともあります。
もちろん、意志の強固な方はツライ運動でも食事制限でも何でも続けられることでしょう。
ここでは、どちらかと言えば痩せたいけど、運動はしたくない、運動はニガテという方のためのダイエットに効果的で、しかも自宅でもできる運動をご紹介していきます。
この記事の目次
運動ぎらいでもできる運動
瘦せたいけど、運動をしていない方にはこんな状況にいるのではないでしょうか?
もともと運動は苦手だからやりたくない、忙しくて運動する時間がない、毎日疲れているから運動する力も出ない、なんとなくめんどくさい・・・など。
今ダイエット中の方でも、食べたいものや量を制限していることに加えて運動もしなければとなると結構なプレッシャーを感じるのではないでしょうか?
このように、痩せたいけど運動していないという方がいきなり筋トレやランニングなど負荷の高い運動をするとかなりきつく感じると思います。
よほど意志が強くないと挫折してしまう可能性があります。
そもそも普段の生活で体を動かすこと自体をあまりやっていないのですから、いきなり運動を始めたら体もびっくりすることでしょう。
ですから、ダイエットに効果的な「運動」を始める前に、「体ならし」をしてみませんか?
まず最初に以下のように普段の生活のなかで意識的に体を動かして、体を動かすことに慣れていきましょう。
- 歩く時間を増やす・・・最寄りの駅まで自転車を利用しないで歩く、目的地一駅手前で降りて歩く、通販を使わず徒歩で買い物に行くなど。
- 階段を使う・・・エレベーターやエスカレーターを利用しない。
- 電車の中では立つ・・・つり革にも捕まらず、電車の揺れのなかでバランスをとる。
- 家電を使わないで家事をする・・・洗濯は手洗い、掃除はほうきで掃く、雑巾がけなど。
- アクティブになる・・・休日の外出、イベントに参加、趣味やボランティア活動など。
運動不足の方が、ちょっとした普段の行動を意識的に変えるだけで、ダイエット効果が現れます。
最初は思わぬところが筋肉痛になりますし、疲れを感じますが、次第に体力がついてきます。
「体ならし」ができると体力や持久力にも自信ができるので、すんなりと次の段階に行くことができます。
ダイエットに効果的な運動とは?
運動不足の状態から体を動かすことに慣れてきたところで、いよいよダイエットに効果的な運動を始めましょう。
では、どんな運動がダイエットに効果的なのでしょうか?
実はいろいろありますが、ここでは、普段から運動をあまりしていない方を対象としています。
ですから、いくらダイエット効果があっても、辛さに耐えきれなくなるような運動ですと、途中であきらめてしまう可能性があるのです。
また、ダイエットに成功したら、その体型や健康状態をキープすることも大切です。
つまりダイエット中もその後も続けていける要素がある運動であるべきです。
- 天候に左右されないで運動できる、つまり自宅でもできる
- お金をかけないでもいい、ジムに通わなくてもいい、道具が不要
- きつすぎないない運動
- ケガや体を痛めるリスクが少ない
- 太りにくい体になれる運動
- できれば、自分に合った楽しく続けられる運動
なによりも、効果が出る運動をすることが大事ですね。そうすれば、モチベーションも上がり、続けて行くことができます。
有酸素運動はダイエットに効果的
そこで、比較的負荷が少なく、ダイエットに効果的な有酸素運動をおススメします。
有酸素運動にはこのような運動があります。
何故、有酸素運動にダイエット効果があるのでしょうか?
有酸素運動は体内に酸素を取り入れながら運動するので、体内の脂肪を燃やすことができるからです。
その仕組みはこのようになっています。
- 有酸素運動をして、体内に酸素を取り込む。
- 取り込まれた酸素は、血液中の糖分と結合してエネルギーを生み出す。
- さらに運動を続けていくと、血中の糖分が少なくなっていく。
- 血中の糖分が少なくなっていくとともに、体内に溜められていた脂肪を燃やしてエネルギーを生み出そうとする。
こうして、体内の脂肪が有酸素運動のエネルギー源として燃やされるのです。
有酸素運動で大事なのは「呼吸」
酸素を体内に取り込んで脂肪を燃やすという有酸素運動では、「呼吸」が非常に大切です。
何かを燃やすとき、空気を送り込まなくては燃えません。
それと同じく、脂肪を燃やすためには呼吸をして酸素を吹き込まなければ、脂肪を燃やすことが出来ないのです。
普段私たちが呼吸しているのは「胸式呼吸」です。
しかし有酸素運動でダイエット効果をはかるためには「腹式呼吸」で呼吸する必要があります。
「腹式呼吸」ならより多くの酸素を体内に取り込むことができるからです。
これはあまりなじみのない呼吸の仕方ですので、やり方をご説明します。
腹式呼吸のやり方
どんな呼吸か分かりやすくするために、まず仰向けに横たわってください。
肋骨のちょうど下あたりのお腹に両手の手のひらをあてて、口を閉じてゆっくりと鼻から息を吸い込んでください。
息を吸うとお腹が膨らむので手が持ち上げられて行きます。
次にゆっくりと鼻から息を吐いてください。
吐くとお腹がへこんでいくので手が下がっていくのが分かりますね。
この動作が分かったら、今度は立って両手をお腹にあててゆっくりと鼻から息を吸って、鼻から吐いてください。
この「腹式呼吸」を有酸素運動中にもできるように普段の生活の中で練習してください。
普段私たちは「胸式呼吸」をしているので、より多くの酸素を取り込める「腹式呼吸」を日常生活で増やしていけば、普段の生活でもダイエット効果を促すことができるのです。
自宅でできる有酸素運動
さて、上記の有酸素運動のリストはどれもみなジムや野外で行うものですが、自宅でできる有酸素運動はないのでしょうか?
実は、筋トレでも負荷の軽いものでしたら有酸素運動になりますし、ヨガでもインナーマッスルを鍛えるポーズなら基礎代謝を上げることができるのでダイエット効果があるのです。
ここでいくつか自宅でできて、簡単な有酸素運動をご紹介します。
スクワット
スクワットに慣れてない人の為に、流しのへりや机などに手をつけて行うやり方をご紹介します。
呼吸は、下がるときに息を吸い、上がるときに息を吐きます。
- 脚を肩幅に開き、顔はまっすぐ前を見た状態で、お尻を後ろに引きながら下がっていく。
ひざはつま先より前に出ないように。 - 地面と太ももが平行になったら、上がっていく。
完全に脚は伸ばしきらないように。 - これを15回3セット行う。
出典:「正しいスクワットで激やせダイエットしよう!」
スクワットのやり方をもっと詳しく解説している以下の記事もご覧ください。
スクワットで痩せる!腹筋より楽に痩せる正しいスクワットのやり方
ヨガ
ウォーキングとヨガのエキササイスを組み合わせた有酸素運動です。美脚効果もあります。
1.構えのポーズは、お尻をしめ、股関節を外側にまわすようにして立ちます。
2.そのままゆっくりと足をもち上げて、下げるという動作を繰り返します。
ひざは、ひざの角度が90度になるまで上げ、足をおろすときに股関節を横に広げるようにしながらおろします。
このゆっくりとしたウォーキングの動作から、ランニングへ移っていきます。
腸腰筋が鍛えられるので、ダイエット効果が大きくなります。
出典:「おうちでできる!有酸素運動」
スロージョギング
田中宏暁教授(福岡大学スポーツ科学部運動生理学研究所)が提唱する「スロージョギング」なら、室内でもできますのでご紹介します。
運動不足解消のエキササイス「SJT40」のやり方
- SJは「スロージョギング」誰かと2人でおしゃべりしながら走れるようなスピードで行います。
- Tは「ターン」6歩進み、3歩目でターンします。(このターンの時に使う筋肉への負荷やエネルギー消費も大事だそうですので、必ずターンをいれてください。)
- 40は、1分間を1回として、1日40回行ってください。朝に20回、夕方に20回というように分けても結構です。
運動を続けていこう
ダイエットも運動もプレッシャーを感じたり、ストレスになったり、苦行になってしまっては効果がありませんし、続けられません。
せっかく痩せたのにもうこれ以上苦行は続けられないと思ってしまったら、リバウンドしてしまいます。
ですから、自分に合った運動を自分らしく続けていく工夫をしてみましょう。
- 一日1時間行うのが理想的です。最初のうちは10分ずつでも20分ずつでもいいので、休憩を取りながら無理なく続けられる工夫をしましょう。
- 「ルーティン」にしてしまうのもいいでしょう。要するに、顔を洗ったり歯を磨いたりなどのように、日常で無意識のうちに行っている動作となれば、苦も無く続けられます。
- 飽きないように新しい運動に挑戦したり、負荷を加えたり、ルーティンのメニューを変えてみましょう。
- 好きな音楽を流してモチベーションを上げるのも効果的です。
まとめ
ダイエットの運動は、きつすぎなくても効果的で、いつでもどこでも気軽にできる運動であれば続けられます。さらに、自分に合ったもので楽しくできればダイエットが苦になりません。ここでご紹介した運動の他にも効果的なものがいろいろあります。おうちトレーニングだけでなく、野外に出たり、ジムに通ったり、健康器具を使うのも効果的です。ご自分に合うものでしかも、楽しくダイエットできる運動に出会うまでいろいろ試してみてはいかがでしょうか。楽しく続けられる運動で、ダイエット成功後もスリムな体型と太りにくい体をキープしていける生活習慣を作りましょう。