
”甘いものがやめられないけれども痩せたい!甘いものを食べててもダイエット出来たらいいな”と思うのは、それこそ”甘い”でしょうか?
いえ、甘いものを食べてもダイエット出来ますよ。
むしろ甘いものを我慢してストレスをためてしまうと、その反動で甘いものを爆発的に食べてしまうなんてことが起こりますから、我慢しない方がいいのです。
そこで今回は、”甘いものがやめられない、でも痩せたい!”という人のために甘いものを食べていてもダイエットできる方法をご紹介します!
この記事の目次
ダイエット中に甘いものを食べてもいい
私たちは食べ物に含まれている「糖」を代謝することで、エネルギーをつくり、体を機能させていますから「糖分」は必要な栄養素なのです。それゆえ、「甘いもの」を欲しがることは自然なことなのです。
ですから、ダイエットのために「甘いもの」をすべて排除してしまおうとすると、よほど意志の強い人でもない限りは、かなりの確率で失敗します。
”食べてはいけない”と思えば思うほど、ますます甘いものが欲しくなって、ストレスがたまってきますから、ある日爆発して「甘いもの」を食べまくるなんてことが起こるのです。
だからダイエット中でも「甘いもの」を食べてもいいのです!
ただし、甘いものは何でもOKという訳ではありません。
「砂糖」の入っている「甘いもの」は避けなければいけません!
では、どうして「砂糖入りの甘いもの」を避けなければならないのでしょうか?
それなら、砂糖入りでなければ大丈夫なのでしょうか?
その疑問に答える前に、そもそも砂糖が入った甘いものは何故、人を太らせるのでしょう?
何故、砂糖は人を太らせるのか?
「砂糖」つまり精製された「白砂糖」は、こういう流れで人を太らせます。
砂糖の入った食べ物や飲料が体内に入る
↓
血液中の糖のレベルが急上昇する = 血糖値の急上昇
↓
急いで血液中の糖のレベルを元のレベルに下げようと、膵臓からインスリンが大量分泌される
↓
インスリンが血液中の糖を細胞内に送り込む = 脂肪として溜め込まれる
スィーツをたくさん食べて、多量の砂糖の糖分が体の中に入ると、血液中の糖が大量に細胞内に送り込まれます。
でも、細胞はそんなに大量の糖をすぐにエネルギーとして使う必要がないので、余分な糖が脂肪細胞のなかに中性脂肪としてため込まれます。だから太るのです。
このように”余分な糖を中性脂肪としてため込んでしまう”というのは自然現象なので避けられません。
というのは、ヒトの体には飢餓の場合に備えてエネルギーを貯蔵しておこうとする働きが自然に備わっているからです。
実は、現代のように食べ物がいつでもどこでも手に入るという時代になったのは、人類の歴史においてはごく最近のことで、人間は長い間飢餓に苦しんでいたのです。
最初の人間が食べていたのは自然に生えている木の実などでしたから干ばつなどで実が実らなければ食べられません。狩猟や農耕が始まってからでも、必ず収穫があるという訳ではないので、いつでも食べ物を手に入れられるという状況ではありませんでした。
ですから、長い空腹時間にも耐えられるように、飢餓状態が続いても生き延びられるようにと、脂肪の形でエネルギーを貯蓄するという機能が人間の体に備えられており、その機能は飽食の時代になった今でも衰えずに働いているのです。
たとえば昼食を食べた後、何らかの理由で夕食を食べられなかった場合は、体は蓄えてあった中性脂肪からエネルギーを使います。だから、体内の脂肪が減ります。
一方、昼食にご飯を普通に食べて甘いデザートを食べ、夕食も普通に食事した場合、昼にため込まれた中性脂肪は体内に残されたままです。
そして翌日も、そのまた翌日も普通に三食を食べて、間食にお菓子を食べるとしたら、ため込まれた中性脂肪は使われることがなく、脂肪が蓄積されるばかりです。
すなわち砂糖が、血液中の糖を急に細胞に送り込んでしまうので、エネルギーにならなかった糖が脂肪としてため込まれてしまうため、太るのです。
甘いものがやめられなくなるワケ
ダイエットで炭水化物や揚げ物を食べないようにと我慢できても、甘いものだけはなかなかやめられないと悩む人は多いです。
それもそのはず、砂糖には、食べれば食べるほど、また食べたくなるという中毒性があるからです。
何故、中毒になるかというと、やはり血糖値が関係しています。
食事をすると血糖値が上がるのが普通で、しばらくすれば普通に下がっていきます。
ただし、スィーツなどを食べて多量に砂糖を摂取してしまうと、血糖値が急激に上がってしまいますが、この”急激”が問題なのです。
急激に上がった血糖値を元のレベルまで急激に下げようと、インスリンが大量に分泌されてしまい、血糖値を下げ過ぎてしまうのです。
血糖値が下がり過ぎると、体のエネルギーが低下し、疲れたり、イライラしたりなど低血糖症の状態になってしまうので、体は何か食べるようにと要求し始めます。
朝食のあと午前10時ごろや昼食のあと午後3時ごろに、”小腹がすいたなあ”と感じるのはこのためです。
そこで一息入れようと、コーヒーにクッキーなどを食べたりしますと、また血糖値の急上昇とインスリンの大量分泌が起こり、再び血糖値が急降下し、低血糖状態になり、”小腹がすいたから、おやつタイムにしよう”という悪循環となります。
この悪循環のゆえに甘いものを食べても食べても、またほしくなるという中毒のような状態になりますから、甘いものを習慣的に食べていると、やめられなくなってしまうのです。
ちなみに、精製されたお米、つまり「白米」も「白砂糖」と同様に、血糖値の急激な上昇と下降を招きますので、食べても食べても食べたりないという現象が起きてしまいます。
砂糖は肌の老化を早める
砂糖を多く含む「甘いもの」は、糖が体内に速く吸収されるので、血糖値を急激に上げてしまい、細胞を刺激して炎症を引き起こし、老化を加速させてしまいます。
肌の老化は、砂糖が細胞を糖化させたことが原因の一つです。
糖化は、体内でタンパク質と余った糖が結びつくことによって起こります。
つまり食べ物の食べ方が糖化の原因となるのです。
たとえば、お肉料理の後にデザートとしてスィーツを食べた場合、お肉のタンパク質とスィーツの過剰な糖分が結びついて糖化が起こるので、若々しい肌のハリと弾力性を保っているコラーゲンとエラスチンの生成を低下させてしまい、お肌が老化してしまうのです。
ですから肌の老化を防ぐには、砂糖の摂り過ぎに注意するだけではなく、タンパク質と砂糖を組み合わせて食べないように気をつけましょう。
甘いものは食べないほうがいい?
以上の理由により、砂糖入りの「甘いもの」を食べたら太りますし、老化を早めるので「甘いもの」は食べないほうが断然いいということになります。
” えーっ!? 甘いもの食べてもいいってことだったのに!” とお叱りになると思いますが、もう少し先をお読みください。
砂糖が私たちを太らせ、老化させるのですから、
砂糖の入った「甘いもの」は食べてはいけませんが、
砂糖の入っていない「甘いもの」なら食べられます。
”あっ、それなら、ノンシュガーのお菓子とか砂糖ゼロの飲料ならいいのね!”
いいえ、いわゆるダイエット甘味料などの「人工甘味料」も砂糖と同じ作用がありますから避けてください。
砂糖の入っていない「甘いもの」とは、フルーツのことです。
甘味はフルーツからとる
お菓子は甘く、フルーツも甘いので「甘味」を味わえるということでは同じですが、フルーツの「甘味」は「果糖」で、お菓子の「甘味」は「砂糖」であり、両者は根本的に違うのです。
果糖と砂糖の違い
食べ物の糖代謝には、食物繊維、ビタミン、ミネラルが必要です。
砂糖はサトウキビとてん菜(ビーツ)という植物から作られますが、精製の過程でほとんどの食物繊維、ビタミン、ミネラルが失われてしまいます。
食物繊維がない糖分が体に入ると、血糖値の急激な上昇と下降が起こります。
一方、果物は、食物繊維、ビタミン、ミネラルが豊富で精製加工せずそのまま食べますから、糖が体内に入って来ても血糖値の動きが穏やかです。
血糖値の急上昇がないので、インスリンの出番がありませんから、中性脂肪が溜め込まれることもないので、太りません。
したがって、ダイエット中の甘味はフルーツからとるべきなのです。
しかも、フルーツは食物繊維が豊富ですから、体内の老廃物をお掃除してくれて腸内環境を改善して、便秘を解消するとともに体内に貯めこまれた無駄で有害な老廃物を体外に出してくれるという特典がついているのです。
甘いものが食べたいという欲求も満たしてくれるのに太らないし、老廃物も出してくれるなら、フルーツの方がはるかにいいですよね。
ですから、甘味はフルーツから取ることにして、お菓子などの砂糖入りの食べ物と飲み物は取らないのがベストです。
甘味を取るときの注意点
本来、フルーツは空腹のときに単独で食べるべきものですから、朝食にフルーツを食べるようにしてください。
「甘いもの」大好きな方や、今まで毎日のように「甘いもの」を食べてきた方は特に意識して午前中にフルーツをたくさん食べてください。
午後以降に甘味を欲しがらないようにするためです。
それでも午後以降に甘味が欲しくなって我慢できなくなったら、昼食と夕食の間にフルーツを食べるようにしてください。ちょうど3時のおやつの時間になりますね。
フルーツの効果的な食べ方については以下の記事をご覧ください。
フルーツは生で食べるのがベストですが、スムージーやジュースにしても結構です。
砂糖を添加していないドライフルーツや冷凍したフルーツもOKです。
ただし、市販のフルーツスムージーや、ジュース、ドライフルーツには砂糖や人口甘味料、保存料が加えられている場合がありますので、そういうものは避けてください。
「ノンシュガー」、「砂糖ゼロ」などの飲料やお菓子には、人工甘味料が入っていますが、人工甘味料も砂糖と同様に食物繊維がないので、摂らないでください。
ドライ野菜や果物のチップス、ナッツで作ったケーキやクッキーなどにしても、油で加工していたら太ります。砂糖や人工甘味料が含まれていたら食べないでください。
黒砂糖やメープルシロップは、食物繊維はないのですが、ビタミン、ミネラルは多少含まれているので一応OKです。
まとめ
ダイエットしているのに、甘いものがやめられないとお悩みのあなたへのベストアンサーは、「どうしても甘いものが欲しかったら我慢せずにフルーツを食べなさい」です。
フルーツの果糖と白砂糖はまったく別物です。フルーツには豊富な食物繊維があるので果糖という甘味があっても血糖値を急高下させないからです。
しかもフルーツを食べて自然の甘味に慣れていけば、しだいに砂糖の甘味よりも自然な甘みの方を好むようになっていくので砂糖離れできるようになっていきますよ。
砂糖断ちができると、素晴らしい効果がたくさんありますので、こちらの記事もチェックしてくださいね。