
朝食に果物を好きなだけ食べても瘦せられるという画期的なダイエット方法 を2016/10/18付の記事「食べても瘦せる!フルーツ朝食でダイエット」でご紹介させていただきました。
私もさっそく実践してみましたが、それまでなかなか落ちなかった体重が、あっさりと減ったので大変驚いています。それも 甘くて美味しいフルーツをたくさん食べることができて、ひもじい思いもせず、 楽に痩せられたのです。
しかし、いくつかのポイントをおさえないと効果が得られない場合があります。
そこでこの記事では、「フルーツ朝食ダイエット」についてのさらに詳しい説明と留意点を私の体験も交えてご説明させていただきます。
朝食を果物だけにする理由
「フルーツ朝食でダイエット」とは文字通り、朝食にフルーツだけを食べるダイエット方法ですが、なぜフルーツだけなのでしょうか?
果物は果糖が多いからダイエットに不向きではないのか?
体を冷やすと言われる果物をたくさん食べると冷え症になるのでは?
このような疑問にもお答えしつつ、順序立ててご説明していきます。
なぜ昼食や夕食のときでなく、朝食でなければいけないのか?
体には二十四時間周期のリズムがあり、人間が食べ物を処理する3つの機能「補給」「同化」「排泄」が最も活発になる時間帯があります。
正午から午後8時=「補給のサイクル」・・・食べ物を消化する
午後8時から午前4時=「同化のサイクル」・・・栄養を吸収して体のために利用する
午前4時から正午=「排泄のサイクル」・・・老廃物を排泄する
したがって、午前中は「排泄のサイクル」ですから、体のエネルギーは、体内に溜め込まれている毒素(老廃物、脂肪など)を排泄物として体外に出すために使われます。
しかし、午前中に食事をしてしまうと、消化の為に排泄用のエネルギーが使われてしまうため、排泄の作業が妨げられてしまうのです。
食べるよりも「排泄」を優先にして、体内の脂肪や老廃物という「毒素」を外に出してしまうことが、痩せるためにも必要なことです。
なお、「二十四時間周期の体のリズム」については以下の記事をチェックしてみてください。
では、なぜ、果物なら午前中に食べてもいいの?
果物はそれ自体が消化酵素をもっています。果物をよく噛んで食べれば、またはフルーツ・ジュースにして飲むなら、胃の中では消化される必要がなく、ただ胃を通過するだけなので、口に入ってから30分くらいのうちに腸まで行くことができるのです。
だから午前中に食べても消化の為に体内のエネルギーを使わなくて済むので、排泄のためのエネルギーも奪いません。それゆえ、朝から体の毒素を出すことができますから、スッキリとした気分でその日をスタートすることができます。
さらに朝に食べた果物の栄養は短時間で吸収されて、エネルギーを作り出しますから、朝から元気に活動することができます。
一方、朝にトーストとハムエッグにコーヒーというような果物以外の食物を食べると、これらを消化するために胃は朝からフル回転で働かされてしまい、午前中の活動のためのエネルギーを消耗してしまいます。
だから、せっかく朝から元気に活動するために朝食をとったのに、逆にエネルギー不足となってしまうのです。
また、排泄の作業が妨げられたので、出すべきものが体内にとどまってしまいます。これでは朝からどんより気分になってしまいますね。
朝食を抜いたら元気がでないのでは?
フルーツ以外の朝食を食べると、かえってエネルギー不足になることがわかりました。
では、朝食を食べない場合はどうなのでしょう?朝からアクティブに活動することができるのでしょうか?
大丈夫です。前日にとった食事から生まれたエネルギーを使うことができます。
前日の午後8時から今日の午前4時までの「同化サイクル」の間に、前日とった食べ物が腸から吸収されて、エネルギーとなって体内に蓄えられていますから、そのエネルギーを通勤ラッシュや午前中の仕事や勉強を乗り切るためのエネルギーとして使うことができるのです。
ですから、朝食を食べる習慣がない人や午前中に空腹を感じないのであれば、朝食を食べる必要はありません。
私は長年朝食を必ず食べるようにしてきましたので、朝食抜きはせず、たっぷりと果物を食べています。
なぜ、果物がダイエットにいいのか?
老廃物や脂肪をため込まない
ご飯やパン、麺類などの炭水化物や砂糖は消化が必要ですが、熟した果物は自らの中に食物酵素をもっているので、果物を食べたとき、消化のために体の中のエネルギーや酵素をほとんど使わないか、全く使わずに済みます。
ですから果物は胃を通過するだけなのです。
一方、他の食べ物は食べ合わせが悪かったり、食べすぎたりすると胃で全部を消化しきれなくなってしまいます。そのような未消化の食べ物は体内に老廃物として溜め込まれて「脂肪」となってしまうのです。
デトックスと減量効果がある
果物は体内の大掃除をしてくれます。
何故なら、果物に含まれる糖が体内の有害な老廃物や宿便をかきたて、果物が含む豊富な水分がそれを洗い流してくれるのです。
デトックス効果と減量効果が抜群です。
私は、お掃除屋さんとしての果物のデトックス効果を身をもって体験しました。もともとお通じは良かったのですが、朝食にフルーツだけ食べることを実行するとすぐ、一日に何度もお通じがあるようになりました。日に日に体の老廃物が外に出されている実感があり、体重も1か月1キロのペースで減り、肌のくすみもとれてきました。
体に必要な栄養をもっている
人間は果食動物の仲間であり、果物をエネルギー源とするように作られています。
自然が与えてくれた果物を自然な状態で、つまり生で食べるとき、体が必要とする栄養をバランスよくとることができます。
栄養のバランスがとれていると体は満足するので果物を食べ過ぎるということはありません。
しかし、他の食べ物は果物のように栄養のバランスがとれていないため、いくら食べても満足しないので食べ過ぎてしまうのです。
果物に対する疑問
果物の正しい食べ方とは?
ほかのどんな食べ物とも一緒に食べないこと。ほかのものを食べた直後に食べないこと(デザート扱いは禁物)果物を食べるときは、胃の中が空の状態で食べること。出典: ハーヴィー・ダイアモンド&マリリン・ダイアモンド共著、「フィット・フォー・ライフ」松田麻美子訳、2006年、P.152
果糖が多いから太るのでは?
果物に含まれる糖とお菓子の糖は同じではありません。
お菓子のなかに含まれている「糖」は、白砂糖やデンプンから作られている糖ですので、食べるとインスリンが大量に分泌され、血糖値が急上昇してしまいます。そして大量分泌した結果余ったインスリンが、脂肪として蓄えられてしまうため、太ってしまうのです。
しかし、果物の「果糖」は、糖が肝臓や体の細胞に吸収されていくとき、インスリンが分泌されません。だから血糖値の急上昇も、インスリンの大量分泌もないのです。
ただし、白米やパン、麺類などをしっかりと食べてたほかに果物もたくさん食べると、糖の摂取過剰になりますから、過剰分は体内に脂肪として溜め込まれます。ご注意ください。
果物は体を冷やすのでは?
「体が冷えるから夜に果物を食べてはいけない」と私の親も言っていましたが、実はその逆なのです。
果物はエネルギーを作り出すことができるので、活力を与え、体温を維持します。
何故なら、果物は胃で消化される必要がないので、体の中にあるエネルギーを使って熱を奪うようなことはしません。
逆に、自ら糖を代謝できるので、エネルギーを作り出すことができます。
冷え性が改善されます。
何故なら、果物に大量に含まれている水分や、食物繊維を代表とする豊かな栄養素が、体の中の老廃物をお掃除してくれるので、血液中の老廃物も取り去り、血液の循環を良くしてくれます。血流が良くなると、体温調節の機能が高まるため体が温められて冷え症が改善されるのです。
甘い果物をたくさん食べると体内のカルシウムが失われるのでは?
糖分を代謝するためには、カルシウムが必要となります。
果物には糖を代謝するために必要なカルシウムが十分に含まれていますから、体内に蓄えられているカルシウムを使う必要がないのです。
一方、砂糖や白く精製された穀類(白米、白いパン、麺類など)は、精製される過程においてカルシウムを失ってしまいます。ですから、糖を代謝するためにカルシウムが必要となり、体内に蓄えられているカルシウムを使ってしまうため、体内に蓄えられているカルシウムが失われてしまうのです。
やはりここでも、砂糖や精製穀物に含まれている糖と果糖とを混同しないようにしてください。
「フルーツ朝食ダイエット」を実践してもなかなか痩せない
もちろんダイエットの効果にも個人差があると思いますし、今までの食習慣や生活習慣も影響していると思います。ただ、ここでは、以下の点についてチェックしてみて、改善するべき点を改めていきましょう。
良い習慣を作るには21日間を要するので、あきらめずに続けていきましょう。
前の晩の食事時間が遅いのでは?夜食を食べているのでは?
私たちの体の自然なリズムに従うことがダイエットの為に最も効果的です。「体の二十四時間周期のリズム」に従わずに痩せようとすることは難しいです。
午後8時以降は食べ物を口にしないようにするには自分の生活をどう変えたらいいのかを考えましょう。一日のスケジュールを見直してみるのもいいと思います。
また、夜食を食べたくなるほど夜中にお腹が空いてしまうのであれば、正午から午後8時の間に食べているものの内容も見直す必要があるかもしれません。栄養が十分な食事をとっているかどうか自分の食べているものをチェックしてみてください。
夜更かしをしているのでは?
「成長ホルモン」の働きをダイエットに利用するため、午後10時から午前2時の間は寝ていましょう。
成長ホルモンは、骨や筋肉の成長を促す機能や代謝をコントロールする機能があります。成長ホルモンをダイエットに利用するためには、成長ホルモンが最も分泌される午後10時から午前2時の時間帯に睡眠をとれば代謝を活発にすることができます。
実際、寝ている間に体重は減ります。寝る前と朝起きて排尿後に体重を計ってみてください。
夜更かしはこの成長ホルモンのダイエット効果を妨げることになります。生活習慣を朝型に変えて夜更かししてやっていることを早朝にやりましょう。
また、成長ホルモンは血糖値が低い状態になると十分に分泌されます。午後8時以降に食べないことがなおさらダイエットに効果的であるということですね。
昼食と夕食で必要以上の脂肪や炭水化物をとっているのでは?
果物や野菜以外の食べ物を食べ過ぎていないかどうかチェックしてみてください。
特に白米、白いパン類、麺類などの炭水化物食品、肉、魚、乳製品などをどのくらいとっているかに関わってきます。
私は朝はフルーツのみを食べ、昼間はサラダが中心の普通食しかも炭水化物を少な目、夕食は食べないという生活を3か月続けたら、3キロ痩せました。
フルーツや野菜をたっぷりと食べるので毎回の食事は満足するまで食べているという感覚です。空腹を感じるのは午後8時以降ですが、何か用事をしているうちに空腹感は忘れてしまいますから苦になりません。 どうしても間食したいと思う時は、フルーツを食べます。
運動は週に2から3回のヨガもしくはフィットネス運動で筋トレはストレッチをたまに行う程度です。 毎日最低30分は歩くようにしています。
糖度の高い果物だけを食べているのでは?
糖度が高く水分が少ないバナナや柿などよりは、ミカンやリンゴ、ナシなど水分の多い果物を食べるようにしましょう。
まとめ
果物のことを知れば知るほど、果物はその豊富な栄養素やパワフルな働きにおいて完璧なダイエット食だと確信できます。「フルーツ朝食ダイエット」は、自然が恵んでくれた甘くておいしいフルーツをたくさん食べて、楽しみながら痩せられます。その効果を味合うため、まず、21日間の「フルーツ朝食ダイエット」に挑戦してみませんか?
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参考図書: ハーヴィー・ダイアモンド&マリリン・ダイアモンド共著、2006年「フィット・フォー・ライフ」松田麻美子訳、グスコー出版 (“FIT FOR LIFE” by Harvey and Marilyn Diamond, c1985)