
冷え性の人はとにかく体を温めたいのですが、何を食べたら体が温まるのでしょうか?
また、冷え性の原因となる血行不良を良くするためには、どうしたらいいのでしょう?
そこで今回は、冷え性を改善する方法の食事編として、体を温める食べ物と血行を良くする食べ物についてご説明します。
体を温める食べ物
どんな食べ物が体を温めるかを知るには、昔からよく言われていることが参考になります。
- 土の中で育つもの
- 寒い国で収穫できるもの
- 秋冬が旬の食べ物
- 発酵食品
具体的には以下の食品があてはまります。
野菜類・・・ゴボウ、ニンジン、カボチャ、ジャガイモ、山芋、タマネギ、レンコン、ニンニク、ショウガなど
肉・魚類・・・サケ、サバ、タラ、フグ、鶏肉、羊肉など
豆類・・・あずき、黒豆、大豆など
発酵食品・・・味噌、醤油、キムチなどの漬物、チーズ、ヨーグルトなど
発酵食品が体を温めるのは、代謝を良くする酵素が入っているからです。
また、コショウやシナモンなどの香辛料も体を温めてくれます。
即効で体を温めたいのなら、体を温める食材をたっぷりと入れたスープや鍋料理を食べましょう。
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なお、ショウガは体を温める食材として有名ですが、冷え性改善のためにショウガを摂る場合は、必ず加熱してください。
ショウガの体を温める成分はショウガオールというものですが、ショウガを加熱したり乾燥したりしないとこの成分が生まれないからなのです。
肉をたくさん食べても体は温まらない
食べて体を温めるためには、体内でエネルギーになりそうな、熱を発生させて体温を上げてくれそうな物を食べなければと思いますよね?
そのイメージにピッタリ合うのは、焼肉とか、モツとかの肉類ではないでしょうか? 肉料理はいかにもスタミナがつきそうな力強いイメージの食べ物ですよね。
でも意外に肉類は熱効率が悪く、体温を上げることができないのです。
熱効率とは食べたもののカロリーを熱にして体温に転換する効率のことですが、肉、魚、乳製品など高たんぱく、高脂肪の動物性食品の熱効率は植物性食品よりも悪いのです。
何故なら、高脂肪で高カロリーの動物性食品を消化するためには、体内にあるエネルギーを大量に使ってもまだ足りなくなるので、熱を作って体温に変換するためのエネルギーまで使われてしまうため、熱を作れなくなってしまうからなのです。
ですから体を温めようと肉類をたくさん食べるようなことはしないでください。
動物性食品を食べ過ぎてしまうと消化不良を起こしてしまうので、未消化の食べ物が体内に残ってしまいますが、それが体脂肪として貯蓄されてしまうのです。
つまり、太ってしまうということです! ですから、冷え症改善のためにもダイエットのためにも動物性食品を食べ過ぎないようにしてください。
植物性の食品が血行を良くする
肉類ではなく、野菜や果物などの植物性食品を中心にした食事を続けていくことで、血行が良くなり、冷え性が改善されていきます。
何故なら、植物性食品は消化のために体内のエネルギーをほとんど使わずに、食べたものを効率よく熱に転換して体温を上げることができるからです。
しかも体内に溜め込まれている体脂肪を燃やして、体温を維持することができるのです。
また、植物性食品には食物繊維や水分、酵素が含まれていますので、血行を悪くする老廃物や毒素を体外に出してくれますから、血流が良くなって体温が上がりますし、体のすみずみまで血液が行きわたるため冷え性が改善されていくのです。
ですから、冷え性の改善のためには、動物性食品よりも野菜や果物などの植物性食品をたくさん食べることをおススメします。
果物を食べても体は冷えない
果物は食べると体を冷やすのではないかと心配になる方も多いと思います。
昔から果物は体を冷やすと言われてきましたし、実際、果物を食べて体がぞくぞくと寒気を感じた経験があるのではないでしょうか。
でも、それはもしかしたら、冷蔵庫から取り出したばかりの冷え冷えの果物を食べたからかもしれません。
何故なら果物でなくても、冷蔵庫から取り出した食べ物をすぐに食べれば、胃や腸が冷たくなってしまうので、体がぞくっとするのは当たり前ですから。
すなわち、冷たいものを食べたから冷えたのであって、果物を食べたから冷えたのではありません。
ですから冷え性の方は冷たい食べ物を食べることは避けて、果物は必ず常温で食べて、いただきたいのです。
また、重度の冷え性の方は、かなり血行が悪くなっているので、体温を維持することが難しくなっていますから、冬の室内に果物を置くときもなるべく温度が下がらない場所を選んでください。夏でも水は常温で飲んでください。
また、果物を食べたらトイレが近くなることがありますので、やはり果物が体を冷やしているのではと思うかもしれません。
それは果物に豊かに含まれている水分が、体内の老廃物や毒物をすみやかに流して体外に排泄してくれたからトイレが近くなったのであって、体が冷えたわけではありません。
つまり、トイレが近くなったということは、果物を食べたことによって体内の老廃物や毒物が体外に出された、デトックスされたということなのです。
デトックスされることはむしろ冷え性の改善にとって良いことなのです。
何故なら、体内の老廃物や毒物が血液やリンパの流れを悪くしていたのですが、デトックスによって邪魔なものがどけられたために、血行が良くなったからです。
血行が良くなれば、しだいに冷え性は改善されていきますので、むしろ冷え性の改善のために果物を食べるようにしてください。
体を温める日常生活をしよう
これまで冷え性がひどくて、体を冷やすと言われている果物や生野菜を食べないようにしてきた方は、果物と野菜をたくさん食べる食習慣には抵抗を感じるかもしれません。
また、このような食習慣の改善は即効性がなく、じわじわと効果が表れてくるものですから、寒いのを我慢しながら無理に果物や野菜を食べることはツライことでしょう。
それなら果物と野菜中心の食事に慣れるまでは、木の実、種子類、アボカドなどの高脂肪食品と、豆類、サツマイモなどを毎日食べて、摂取カロリーを増やして体を温める方法をとりましょう。
さらに、食習慣の改善と同時に日常で体を温める工夫を行ってください。
- 食べる時にも、室内を温め、温かい衣服を着る、厚着をしましょう。
- 冬は常に衣服にカイロを貼ってお腹、腰、足を温めましょう。
- 夏でも素足でいないで、厚手のソックスをはきましょう。
- 5本指ソックスを履きましょう。指が自在に動くようになるので、血行を促進します。
- 冷房で冷やし過ぎないようにしましょう。
- 朝食に果物を食べる場合は、まず適度に体を動かして体を温めまてから食べましょう。
- 体が冷え切っている場合は、お湯にレモンかミカンのしぼり汁を入れたものをコップ一杯飲んでから、果物を食べるようにしましょう。
- 果物は室温で食べましょう。
- シャワーで済まさず、入浴しましょう。
- 足湯や手湯で手足を温めましょう。
- 体を活発に動かしましょう。
まとめ
いかがでしたか。冷え症を改善する食べ物は、体を温める食べ物と血行を良くする食べ物ということでした。そして意外なことにいかにも熱になりそうな肉類よりも、野菜と果物など植物性食品の方が体温を上げてくれたり、体温を正常に保ってくれるということでしたね。このように食生活を変えていって冷え性を改善して冬でも温かく快適に過ごすようになりましょう。